56歳のパート女性が、SNSで知り合った自称「経済本の著者」らからのメッセージを信じ、株式投資の名目で約2カ月間に13回、計約4932万円を送金。犯人らは「日本市場における影響力を高める学習グループ」や「急騰銘柄」などを強調し女性を誘導。5月26日から7月9日にわたって送金が行われ、7月14日、「出金には税金が必要」と言われたことから詐欺と気付き、所沢署に届け出た。
こんな巨額詐欺が、個人の信頼感だけで成立してしまう社会構造に驚かされる。SNSという日常に入り込んだ媒体を利用し、言葉巧みに「学習グループ」や「影響力の強化」といった耳障りの良いフレーズで信頼を築き、13回もの送金を引き出した手口は、犯罪というより社会的詐術に近い。
本質的な問題は、金融教育の欠如と、SNSを介した投資詐欺への制度的対策が未整備な点だ。投資アドバイスを名乗るアカウントに対する明確な規制、詐欺の疑いがある送金のモニタリング、ネットバンキングの高額取引における異常検知・警告体制――これらが不在のままでは、誰でも被害者になりうる。
「信じる心」が簡単に金銭的破滅へと直結する現代は異常だ。だからこそ、個人のリテラシー頼みでは限界がある。仕組みで人を守る――その視点こそ、今、最も求められている。
ネットからのコメント
1、高齢者でもないのに、約五千万円も振り込んでから不審に思うものなのか…。よほど巧みに騙したのか、欲の皮が突っ張ると安易に騙されるのか、どっちだろうね。こういう詐偽の摘発による撲滅は勿論だが、なるべく騙されないよう注意深く検討して被害を減らし、詐偽をしても儲けられないようにしていかないと、なかなか無くなりませんね。
2、フルタイムパートで1円も使わず週5で働き続けたとしても、稼ぐのに20年以上はかかる金額をこういうことで奪われる。もちろん騙される方の落ち度もあれど、圧倒的にだましてる側が悪いわけで、それなのに捕まらない、捕まっても懲役数年程度で出てこれる。ひどいと執行猶予が付く。こんなの許されるものではないと思う。 最低でもこの方が稼ぐのにかかった20年は放り込んでおかないと、被害者が報われなさすぎる。
3、知り合いが詐欺にあいました。とても真面目だし用心深い人なので本当に驚きました。もうけ話は人に言うわけない、それでも誰しも騙される可能性はあるなと思います。
4、投資って普通は銀行や証券会社で買うものでしょ?たとえ友人でもお金を託すとかは無い、ましてや会ったことも無いSNSだけの関係性で5千万も託すなんてあり得ない。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/70c0e6ff7a14e1fd86777dbbf6ba1ef5ca5e3b93,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]