政府は2023年10月6日の閣議において、災害対応の司令塔となる「防災庁」の設置法案を決定した。同庁は2026年中の施行を目指して準備される予定で、内閣府防災部門を改組し、予算や人員体制を220人から352人体制に増強する。防災庁は首相を長とし、専任の防災相を配置。内閣直属組織として基本方針の策定や大規模災害対応の企画・調整を担う。防災相には府省庁への勧告権が付与されるほか、地域レベルの防災力向上を目指し「防災局」を設置、南海トラフ地震や日本海溝・千島海溝地震への対応として2カ所に拠点を配置予定だ。

現在の日本が直面する災害リスクを背景にした重要な取り組みが進められているが、この法案が実際にどこまで現場の対応力を引き上げるかが注目される。
現在の防災対応体制に一定の強化が図られることは評価できますが、より大きな問題点が浮かびます。
大規模災害への準備不足が何度も露呈してきた日本において、防災庁の新設は当然の対応に過ぎません。しかし、真に効果的な体制を築くには、法案の範囲を超えた具体策が不可欠です。
まず、地方自治体の防災対策支援が不十分な現状には疑問が残る。防災局の設置自体は一歩前進ですが、財政支援や地域での運用人材確保がなければ実効性がない。次に、南海トラフや千島海溝地震のみに重点を置く現状では、首都直下型地震や豪雨災害への対応が後回しになる危険があります。第三に、防災相の勧告権限が十分機能する制度設計かどうかの精査も必要です。過去には調整不十分で混乱が生じた事例が多い点を重視する必要があります。
国民の生命に直結する問題が、単なる「予算増」と「組織新設」により曖昧にされるのは許されるべきではありません。防災庁新設は一つのスタートにすぎず、現場実効性を向上させる具体策が求められるでしょう。この改革が「名ばかり進展」にならなければ、初めて本物の安心が国民に届けられるはずです。
ネットからのコメント
1、これ自体は良いと思うし必要なものだと思う。
しかし子供庁もそうだが、予算ばっかり食って、まったく意味のない「庁」もある。子供庁の記者会見で「発表ありません」は前代未聞。官僚のポストを増やすだけの「餌」になるなら、無い方が良い。少なくとも5年後に再評価などの手を打つ必要はあると考える。
2、防災庁が出来る前と出来た後で、予算の量とお金の流れが、どの様に変わるか可視化して欲しいと思います。防災に関する今までの体制は、内閣府の下に防災担当部署が置かれ、緊急時の司令塔機能を担っていました。そして、そこには気象庁、警察庁、消防庁、防衛省、国土交通省などの省庁からの出向者が在籍し、職員は2年程度で出向元に戻るため、防災に関する知見の蓄積が難しかったという事なので、災害が多い国としては不十分な体制ではあったと思います。日本では東日本大震災以降も大地震や豪雨災害が起きていて、対策は進んでいると思いますが、東日本大震災の頃との大きな違いは外国人の増加と日本人の若者の減少です。これらが災害発生時の救助や復旧に避難所の治安に対して、どういった影響を与えるか、前もって想定しておくべきだと思います。
3、この組織イメージだと防災庁は他省庁へ「勧告権」がありますが「指示・命令」が出来ません。下の組織である「庁」が上の組織である「省」に何も出来ないのは明白です。100%無駄な組織になります。総務省消防庁に権限を持たせるだけなのに、どうしても無駄な税金を支出したい上級国民組織に国会議員が振り回されているだけに見えます。この様な状態が続く限り日本は弱り続けると思います。
4、防災庁を作るという話を聞くと、どうしても「組織を増やすのか」という議論になりがちだけれど、本当に大事なのは平時にどこまで準備ができるかだと思う。災害が起きた瞬間に組織を動かすのではなく、起きる前から自治体や企業、地域がどう連携するかを整えておくことが重要ではないだろうか。日本は世界でも災害が多い国なのに、防災はどうしても「被害が出てから議論する」傾向がある。新しい庁ができるなら、災害対応だけでなく、普段の暮らしの中に防災をどう組み込むかまで考える組織になってほしいと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/4c9265c251458790e6bc9df2a8166948707cdbd5,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]