ホンダは8月6日、大型SUVタイプの電気自動車(EV)開発を中止すると発表した。背景には米国を中心とした世界的なEV需要の減速がある。これに先立ち、同社は5月、2030年度までのEV関連投資計画を当初の10兆円から7兆円に縮小すると公表していた。今回の中止は、その電動化戦略見直しの一環であり、車種構成や発売時期も再調整される。
結果として、大型SUV分野でのEV展開は当面見送られることになった。
自動車産業の未来を担うはずのEV分野で、大手メーカーが早々に開発中止を決断する現実は深刻だ。需要の鈍化を理由に方針転換する背景には、政策と市場予測の甘さ、そしてインフラ整備や価格競争力の欠如がある。EV普及の鍵は、単なる販売台数競争ではなく、充電網の拡充、低価格化、電池性能の飛躍的向上だ。さらに国と自治体は購入補助や税制優遇を持続的に行い、市場を安定化させるべきだ。企業は需要減を理由に退くのではなく、技術革新とコスト低減で市場を切り拓く姿勢が求められる。環境負荷低減と産業競争力の両立は、逃げることで得られず、挑戦し続けることでしか実現しない。
ネットからのコメント
1、ゼロのことかな?工場や技術まで見せて意気込んでいたのに、やはりという印象。
トヨタが全方位といった時に、ホンダや日産はBEV方針を変えなかった。会社の規模からして、選択と集中は分らないでもないが、エンジンをやめるホンダはちょっと想像できなかった。現在、トヨタは水素エンジンも進めている。どんなに電化が進んでも、エンジンが必要な領域があるからです。ホンダはエンジンをやめてはいけないと思う。
2、「EV=善」とする風潮は、正しい環境政策の議論を妨げる恐れがあります。確かに走行中にCO₂を出さないかもしれないが、製造段階、とりわけバッテリー生産時に大量の温室効果ガスを排出します。リチウムやコバルトなどの資源採掘における環境破壊や劣悪な労働環境も問題視されています。ホンダの戦略見直しは、電動化一辺倒ではなく、PHEVや水素など多様な技術とのバランスを模索する転換点とも言えるでしょう。
3、EVは一部の酔狂な人たちの乗り物としては良いんだろうけどメジャーにはならないよ。バッテリーは重いしガソリンスタンドに比べて充電できる場所は少ないし汎用性がまだ低すぎる。内燃機関の効率を上げることに研究エネルギーを使うほうがいい。
ホンダの判断は極めて妥当だと思う。
4、EVはともかく、ハイブリッドまで否定するつもりはない。だがそれでも、HONDAには是非、世界が驚くような高出力低燃費エンジンを開発して欲しい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3f9dc6f8714dd1b1b07a2e6cb167ba97ffe05fef,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]