広島県の名門・広陵高校野球部で、1月下旬に寮内での暴力事案が発生。2年生複数名が、規律違反をした当時1年生の部員に対し暴行を加えた。学校は翌日に事態を把握し、広島県高野連を通じて日本高野連に報告。3月上旬に高野連から厳重注意処分を受け、加害生徒は謹慎処分とされた。その後、被害生徒が警察に被害届を提出し、関係部員に任意で事情聴取が行われている。

学校側は「再発防止に努める」とコメントしている。

暴力が行われたのは、日本一を目指すはずのスポーツ強豪校の寮内だった。上下関係や規律を理由に暴力が行使され、それが「内部処理」として片付けられる構図は、異常そのものだ。

問題の本質は、「勝利至上主義」のもとで黙認されてきた体育会文化と、教育機関としての監督責任の欠如にある。学校側は「厳重注意」や「謹慎処分」で幕引きを図ろうとしたが、それだけでは何も変わらない。

具体策としては、①寮内に外部相談窓口を常設すること、②定期的な第三者による生活実態の調査、③暴力や指導の線引きを明確にしたガイドラインの公表が急務である。

甲子園の歓声の裏で、沈黙を強いられてきた声があった。勝利の名のもとに正義が潰されるなら、それは「教育」ではない。スポーツが育てるべきは、勝者ではなく人間だ。

ネットからのコメント

1、違反行為をしたこと自体は悪いと思うが、なぜ口頭での注意ではなくイジメにつながってしまうのか。しかも集団で。イジメの内容も陰湿すぎて、とても野球に打ち込んでいる人間のすることではない。高校生ならその辺の分別くらいあって当然の年齢だし、まして甲子園を目指している強豪校なら、野球以前にまず人間性を育ててほしい。監督初め、野球部員に関わる周りの大人達にも責任があると思う。

2、こういう事案をイジメという表現で論議する事自体がおかしい！被害者は怪我をしているわけで、立派な暴行傷害事件でしょう。被害届が受理され犯人が罪を認めているなら、即逮捕案件だと思いますが。被害者に落ち度があったとしても暴行傷害は立派な犯罪でしょう？それを学校内なら治外法権扱いするから、こうような案件が後を絶たない。校内暴力も将来があるからなどと治外法権を利用して犯人を庇うから大人になっても同じ事を繰り返す犯罪者になってしまうのだと思います。厳しい処分が必要だと思います。

3、複数人で暴行をしても学校に行けるし甲子園にも行ける。

そんな緩い処分だから今の時代も寮内の治安が治らない。息子も広島で寮生活してますが、幸い暴力も無いです。監督や指導者さえしっかりしていれば、こんな事にはなりませんよ。今回は監督も隠蔽しようと仕向けたり、教育の場の出来事とは思えません。

4、監督もここまで大事になると思ってなかったでしょうね。虚偽の申告をしてその処分なのか全てを報告しての処分なのか分かりませんが選手は一生物の十字架を背負うことになりました。監督や学校、高野連の判断で未来ある子（被害者加害者含め）の人生を狂わせました。監督が責任取って辞めるなんてことじゃ済まないよ。