ロシア軍が2022年3月に侵略を開始したウクライナ南部ザポリージャ原子力発電所が、現在もロシア軍による管理下に置かれています。この欧州最大級の原発では、兵士による放射線設備の破壊や不適切な管理が行われ、周辺への地雷設置や銅などの金属の切断による設備損傷が続き、原発事故の危険性が高まっています。従業員はロシア国営企業「ロスアトム」との契約を強要され、抵抗する者には拷問が加えられました。
圧力や拘束が続く中、原発の技術者は不足し、経験のない一般市民が雇用されています。破壊された環境と不安定な管理状況が続く一方で、「冷温停止状態」の原子炉による大規模事故の危険性は不可避の問題となっています。
ロシア軍によるザポリージャ原発占拠は、単なる軍事戦略の枠を超えた深刻な問題です。原子力発電所という特殊な施設において武器を持ち込み、杜撰な管理が横行していることは異常そのものです。これまでの暴虐な行為は労働環境だけでなく、核の安全性そのものを脅かし、周辺地域や国際社会への甚大な影響を及ぼしかねません。
今回の問題の本質は、軍事侵略における国際法無視だけではなく、核エネルギーを扱う施設において適切な管理が崩壊している点にあります。熟練した技術者を失った結果、安全性は著しく低下し、地雷の爆発や無秩序な管理による設備損傷が後を絶ちません。さらに、ロシアの国営原子力企業による強制契約や従業員への拷問、密告の強制は、国際基準からの逸脱そのものであり許されるものではありません。
解決のためには以下の具体的なステップが必要です。第一に、国際社会が連携し、ロシアに対して強力な経済制裁と外交圧力を続けること。第二に、国際原子力機関(IAEA)を中心とした第三者介入による現地管理の透明化と安全基準の確保を進めること。第三に、周辺国、特にEUによる迅速な避難計画と技術支援を実施し、防災対策の強化を図ることです。
災害を未然に防ぐための世界的協力が必要です。この状況の放置は、近隣諸国と世界全体を危険に晒すことに他なりません。核施設の管理が国防の一部に取り込まれた瞬間、それは平和と安全への挑戦となるのです。迅速かつ全力で対処する責任は、国際社会にあります。
ネットからのコメント
1、ロシア軍の占領によってザポリージャ原発が「要塞」と化し、規律も安全も完全に無視されている現状は、極めて深刻ですね…原発の本来の目的は民間の生活を支えるエネルギー供給であり、軍事目的に転用されること自体が国際法違反の可能性を孕んでいます。しかも従業員に対する拷問や脅迫、密告体制の構築など、まるで冷戦時代の粛清のような行為が現代に行われていることに、強い憤りを感じますね。このような異常な管理体制では、技術的ミスや対応の遅れが重大事故に直結するのは避けられず、人類全体のリスクでもあります。
2、他国の軍隊に自国の各施設が不法不当に占拠された挙げ句、自国民を奴隷扱いする。なのに国際社会は指を咥えて見てるだけ。こんな事がわが国で起きたとしたら、と思うとやはり戦うしかないか。
3、1万人で維持をする原発は、戦地、紛争地では維持できないけど、無理やり維持している東アジアの各国はもれなく複数の核施設、原発があるから、ウクライナ戦争の様に全面戦争になっていない限り、その施設は聖域化されるけど、政権崩壊の恐れがあればその施設の破壊はありそう
4、旧ソ連時代のような経済危機までロシアが追い込まれないと改心はないだろう。日本は沿岸部ばかりに立地しているので、簡単に攻撃されます。原発があるだけで危機です。原発は紛争が起きれば、即座に停止するシステムが必要なのだろう。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/ea0a98f4b302f2eb78d7e78a3b92b842dfc181fc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]