政府は補正予算案で、今後の自然災害や物価上昇などに備えて、残り3か月で7098億円の予備費を要求したことをめぐり、衆議院予算委員会で議論が交わされた。立憲民主党の下野幸助議員は、すでに2902億円の予備費が残っている中での追加額に疑問を呈し、特に「クマ被害対策」が追加理由として示されたことを問題視した。片山大臣は、この予備費は予見しにくい事態に備えるもので、クマ被害も含め多様なリスクへの迅速な対応のために必要であると説明。
一方で、下野議員は、過去の災害での予備費実績と比較し、大量な予備費の積み増しを疑問視し、使い残しについても財源として残るという説明に対して、再検討を求めた。最終的に高市総理は、予備費の重要性を強調しつつ、リスク対応のため一定程度の積上げが必要であるとした。

この問題は、公共資金の使途に対する透明性と合理性が問われる重要な一例です。まず、どのような基準でこの規模の予備費が必要とされるのかを明確にしない限り、政府の説明は説得力を欠きます。「クマ被害対策」という一見現実感の乏しい項目が理由として挙げられたことは、政府の財政計画に対する信頼性を損ねかねません。これに対する解決策として、まずは予備費の目的と使用法に関する詳細な情報を公開し、議員や国民が納得できる透明性を向上させるべきです。また、特別会計の運用効率を向上させ、不要な追加要求を抑える工夫も求められます。
さらに、他国の事例を参考にしつつ、リスク算定の明確化と、それに基づく現実的な予備費計画が必要です。国民からの不安を解消し、財政の民主性と適正さを担保するためには、政府としての明確で論理的な計画が求められます。
ネットからのコメント
1、未使用なら国庫に戻るとはいえ、確かにこれはやりすぎ。 予備費は閣議決定だけで執行可能で、国会は事後承認となる。過去に何度も規模、透明性、使途を巡って議論になっている。 今年度の当初予算の予備費は1兆円。残り3ヶ月で同額が必要とは到底思えない。補正予算の規模を膨らませるため、と疑われても仕方ない。
2、結局これは、必要性の積算ではなく「規模ありき」で積み増した結果にすぎないのではないでしょうか。残り3ヶ月で1兆円、根拠は曖昧、具体的な積算も示されない──これでは「緊急性」ではなく、補正予算の“見栄え”を整えるために数字を盛っただけと疑われても仕方ありません。
3、高市総理は「私はですねむしろ予備費というのは今のような時代には一定程度積んだ方がいいと思ってます。仮に使い残しがあってもこれは消えてしまうお金ではなくて、国庫に戻るものでございます。
って国債の利子って考えたら目減りしていくらかは、消えるんじゃない?
4、これについては立民の指摘に同意。あと後藤議員が声はでか目だったけど立民議員らしからぬ落ち着いていた(キーキーわめき散らかさなかった)のも良かったです。こう言うザルな予算積み増しは無駄の元なのでしっかり締めてもらいたいですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/44f206c8ff1451e7644827576b2d401061662ae4,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]