高市政権は外国勢力による情報窃取を阻止するための「スパイ防止法」の検討に着手しました。11月26日の党首討論で高市早苗首相が法案制定の意欲を示し、木原稔官房長官もその必要性を強調。政府は「外国代理人登録法」の導入を視野に、外国勢力の活動の透明化を目指しています。1985年には自民党が似た法案を提出しましたが、言論・報道の制限が批判され廃案に。

同法案の復活には、厳しい安全保障環境や野党の一部からも支持があるものの、人権侵害リスクや既存法制度との兼ね合いが課題となっています。

今回のスパイ防止法検討は、国家安全保障の強化を掲げるものの、その手法が国民の基本的権利の希釈を招く恐れを排除できていません。情報窃取の防止が喫緊の課題であることは明白ですが、本質的な問題は「監視社会化への急速な傾斜」にあります。過去の廃案の理由を振り返れば、権力の濫用が指摘される背景が浮き彫りとなり、今後もその懸念が根強く残っています。

まず必要なことは、既存法制度の運用実績を徹底的に議論し、それがスパイ行為防止にどこまで有効か検証すること。その次に、法案の詳細を国民に広く公開し、公平で多角的な意見を基に制度を整備すること。そして最後に、監視と権利保護を平衡させる明確な安全策を盛り込み、法の濫用を不可避に防ぐ仕組みを構築することです。

国家安全保障と個人の権利は対立するものではなく、両立すべき目標です。性急な法制化は、後世において深刻な疑念を生む危険性を孕んでおり、「守るべきもの」を取り違えてはならないのです。

ネットからのコメント

1、これまで何度か国会に提出され議題に上っていましたが、立憲民主党や共産党、れいわ等の野党の反対で成立できませんでした。しかし、昨今の状況下においてスパイ防止法の必要性がさらに増し、自民党だけでなく国民民主党や維新、参政党、日本保守党等も賛成する方針なので法案が提出されれば成立は確実です。特に最近の中国やロシアによる挑発を考えるとより積極的な法規制が必要となる為、出来るだけ実効性の内容で法案が成立し施行されれば良いと思います。

2、国家の機密情報を他国に漏らすことを禁じるのは、主権国家として当然の措置だ。にもかかわらず、こうした法整備に反対する一部のマスコミや政治家の姿勢には、正直なところ理解に苦しむ。なぜ彼らは、国家の安全保障よりも他国への配慮を優先するのか。その立場や意図を問いたくなる。

3、スパイ防止法の検討に着手するのが遅過ぎだが高市政権になってやっと動きだしたのは評価に値する｡日本はスパイ天国と言われるほど情報は抜き放題に加え岩屋など特定の国から金銭を受け取り外国人優遇政策をする輩もいる｡早期にスパイ防止法を制定させる必要がある

4、時事通信の「支持率を下げてやる」なんて発言が、もし本当にあったなら、それこそスパイ防止法でしっかり“真実”を明らかにしてほしいですよね。高市総理が進めてくれているこの法案、まさに今の日本に必要な一手です。情報工作や世論操作が野放しにされてる現状を正せるし、裏で何が行われているのか国民が知る機会にもなる。言論の自由を守りながらも、悪質な干渉はちゃんと取り締まる、このバランスが本当に素晴らしいです。