【事件概要】
2025年8月2日、東京・後楽園ホールで行われたプロボクシング興行で、神足茂利(28)と浦川大将(28)の2選手が試合後に「急性硬膜血腫」と診断され、緊急開頭手術を受けた。神足は東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦に出場し、引き分けで王座奪取を逃した後、控室で意識がもうろうとなり搬送。
浦川は日本ライト級挑戦者決定戦で8回2分12秒TKO負けを喫し、失神して搬送された。5月にも類似の事故が起きており、連続する深刻な事態となっている。
【コメント】
またしても、リングの上で命を脅かす事態が起きた。わずか3ヶ月足らずの間に3人の選手が「急性硬膜血腫」で開頭手術を受けたという事実は、偶然では済まされない。
この問題の本質は、過酷なダメージが蓄積される現代ボクシングに対して、運営側の医学的リスク管理と試合後フォロー体制が追いついていない点にある。JBCの医療監視体制は、形式的な健康診断にとどまっており、選手の安全を真に守るには明らかに不十分だ。
改善には、①試合後に即時CT検査を義務化すること、②脳ダメージの蓄積データを管理するデジタルカルテの導入、③疑わしい症状が出た時点で即出場停止と精密検査を義務化する制度改革が必要である。
「闘い抜く姿に拍手」だけで済ませてはならない。命を削るスポーツには、観る側・運営側の覚悟と倫理が問われている。今、守るべきはタイトルではなく、選手の未来だ。
ネットからのコメント
1、水抜きの影響でしょう。身体を干からびさせて体重を落とす。計量後に水分補給するが、体内に水分が浸透していないが故、血管に異常が起こっているのだと推察します。減量自体考えなくてはならない時代になったと思います。
2、30年前と比べたら遥かに事故は少なくなったけど、最近頻発しているのが気がかり。それもタイトルマッチなど(ディフェンス技術にも長けた)メインに近い試合に多い。辰吉ウィラポンや鬼塚の引退試合みたいに、めちゃくちゃ打たれる試合なんてほとんどなくなったのに、なんでだろうなあ。ボクサーは(プロになった段階で)誰しもある程度の覚悟はしているものだけど、それでも自分ではないだろうという気持ちもどこかにあるもの。2選手が普通の生活に戻れることを祈るしかない。
3、世界中のプロボクシングで起きてきた事であり、正真正銘命掛けの競技であるボクシングでは普通に起きうること。
色々と変革を求める人々もいるけど、競技の特性上この危険を排除するのは難しい。我々ボクシングファンは怪我をした選手の回復を祈ることしかできない。
4、減量の影響って絶対にあると思う。直前に水抜きして計量が終われば水分取って元の体重近くまで戻す。これが危険だという医学的根拠がないから多くの選手がこの手の減量をやるんだけど体にも脳にも影響はあると思うんだよね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/9eb31ce72c6ebc9e54cb94a7dde362333ea10bf4,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]