高校ラグビー部員不足は、日本のラグビー界全体にとって深刻な問題となっています。第105回全国高校大会の島根県代表は、唯一の学校が予選なしで決定する事態となりました。これは、ラグビーを継続できる環境が地方には存在せず、都市部への一極集中が進んでいる証拠でもあります。島根県内では予選参加が石見智翠館のみとなり、その他の学校は部員数が規定に満たないため合同チームも組めません。
現在、県内でラグビー部のある高校はわずか3校しかなく、ラグビー専門部の委員長は「ラグビーを続ける選択肢が少ない」と問題を指摘しています。石見智翠館は県外の中学校出身者で構成されており、地元でプレーする中学生も環境を求めて県外進学を選択する例があります。このような状況は学生たちの進路選択に影響を与え続けています。

この問題は、社会的な構造欠陥を示しています。地方のスポーツ環境が都市部に押しつぶされ、個々の選択肢が狭まっている現状が浮き彫りになっています。地方におけるスポーツ環境整備を軽視してきた結果、地域スポーツの衰退が加速しているのです。第一に、地方におけるスポーツ施設の充実と指導者の育成を促進する必要があります。これは地域のスポーツ活性化に直接結び付きます。第二に、移動や交流の機会を広げるため、地方と都市部間でのスポーツ交流プログラムを増やすべきです。
最後に、スポーツに関心を持つ若者やその保護者を対象に、地方でも持続可能なスポーツライフが可能であることを啓蒙する施策が求められます。このような具体的措置を通じ、若者が「都会でしかできない」選択肢に縛られることなく、地域での可能性を広げていくべきです。スポーツはすべての場所で育まれるべきものであり、そのための仕組みや支援が一層重要です。
ネットからのコメント
1、痛みや怪我を伴うスポーツ、心身共に強さが求められるので中々難しい。予選のためだけに無理矢理合同チームを作るのもなんか違う感じがする。かと言えほぼ100%全国に行ける都道府県があるのも不公平感があるし、大阪などで行けるかどうかわからなければ島根にラグビー留学する選択肢を選ぶのもわかる。色々悩ましいところだろうが、とりあえず1チームでも行ける高校があるなら現状仕方がないのでは。その内出せない都道府県も出てくると思う。ブロック制にするより、出られない都道府県もある、それで仕方がないのでは。
2、島根県の場合は石見智翠館だけが強くしかも毎年花園でベスト8するくらいのチーム。
そんな高校と普通の高校が対戦すると必ず100点差で負ける。しかも試合をするだけで自チームがケガをする恐れが非常にある。だから石見智翠館と対戦したくない。そういう構造も見直さないといけない。
3、少子化と地方の過疎化の前提があるのは間違いないし、野球・サッカーの隆盛で、そっちに行っちゃうのもあるだろうし、強豪私立の固定化により、ソコに入れなかった子は、他の学校でラグビーを継続する事のモチベーションが上がらなかったり、高校ラグビー界の中の問題もあるだろう。色んな要因が、学生ラグビーの競技人口減少に影響してるんだろう。だけど、こんなに良いスポーツを無くしてはいけないと思う。ラグビーには、足が速くても遅くても、太ってても痩せてても、どんな子にも必ず最適な役割がある。
4、野球部でも部員数が少なくて他校と合同チームで地方大会に出場することが多くなっていますから、ラグビーとなると更に競技人口も少ないですし、ぶつかったり転んだりで危険を伴う競技ですから15人揃えるのも難しく、他の部から助っ人で入ってもらうのも難しいでしょう。
ラグビー部がある学校も少ないですから、地方大会予選が最初から準々決勝みたいな県も珍しくありません。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/ade3ae1b749894d65fcd12e2186853fef3fa5468,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]