広島県の広陵高校野球部で、2025年1月下旬、1年生部員が寮内で禁止行為を行ったことに対し、2年生部員4名が「指導」と称して暴力を加えていたことが発覚。被害生徒はその後3月末に転校。学校は事案発生後すぐに高野連へ報告し、加害生徒らには一定期間の公式戦出場停止処分が下された。日本高野連は3月に審議を行い、野球部に対して「厳重注意」を決定。
一方、SNS上では事件内容に関する異なる情報が拡散され、誹謗中傷が広がる中、高野連は大会出場判断に変更はないと表明した。
高校野球が掲げる「教育の一環」という理念が、形骸化しているのではないか。暴力という明確な人権侵害があったにもかかわらず、加害者の一時的な試合出場停止と野球部全体への厳重注意のみという対応で、全国大会出場が許される現状は、常識感覚と著しく乖離している。
問題の本質は、競技の名の下に組織内の不正が軽視される構造と、処分が実質的に「結果に影響を与えない」よう設計されている点にある。部活動が半ば治外法権化し、加害者も保護され、被害者が転校という形で姿を消す。これでは「勝てばよし」の風土を助長するだけだ。
改善には、①暴力事案が発生した時点で大会出場の一定期間停止、②第三者機関による調査の義務化、③再発防止策が実施されるまでの部活動停止処分の明文化が必要だ。
「勝利か人間性か」――教育現場で迷うべき問いではない。人を守らずして、何を守るのか。
ネットからのコメント
1、高野連の判断が広陵高校側からの報告だけ受けての事なら高校側の報告に虚偽があったと言われても仕方ない。刑事事件にもなり得る事で厳重注意のみとはあり得ない。
2、学校と被害生徒が和解が成立していないこと、高野連は学校の報告のみで判断したこと、高野連の判断の後被害家族は警察に相談していること、広島の高野連には広陵出身者がいることなどの状況証拠だけを見ても、日本高野連は、一旦止まって、大会後に再検証すると言うべきだ。このままでは、広陵は、勝てば勝つほど批判にさらされ、松井を敬遠して叩かれた明徳義塾のように、半ば無気力試合をして負けて帰るしかなくなる。
3、広陵の校長、高野連の上層部だし、色々な寄付とかで懐もホクホクだろうからそりゃ辞退なんて出来ませんよね。辞退したら、過去のことも含め出て来たら困ることは山のようにあるでしょう。選手が全国放送で晒されても痛くも痒くも無いからできる判断。
4、広陵高校の試合は明日のようですね。多くの人が録画して、選手たちだけでなく監督や応援団の画像をチェックすると思います。選手と似ている顔の親族まで探されるかも知れません。しかも試合開始が18:45分ということで、多くの人がテレビを見るゴールデンタイムです。リアルタイム視聴によってSNSのトレンドを席巻しても不思議ではありません。全ては高野連と広陵高校が行なった判断の帰結かも知れません。少なくとも、こうした事前情報と放送時間という条件下で、高校野球という注目度が高い未成年によるスポーツが行われるのは、前代未聞だと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/0706bbf99ff46df17e2e78757d0fb1de27ce469e,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]