文化庁の文化審議会は、2022年9月から検討されていたローマ字表記の統一案を阿部文部科学相に答申した。従来の訓令式から、実社会で広く使われるヘボン式を基本にする方針を示した。この変更は、1954年の訓令式を基本とする内閣告示を改定するもので、今年度中に実施される予定である。ただし、「っ」の表記には子音字を重ねるなど、社会の混乱を避けるための配慮がされており、「matcha」といった国際的に定着した表記は直ちに変更されない。
また、個人名や団体名の表記については当事者の意思が尊重される。
ローマ字表記の統一に関する方針転換は、時代の流れに対応したものであり、実社会での利便性を重視した判断である。新たにヘボン式を標準とすることで、国内外でのコミュニケーションが円滑になることが期待されるだろう。ただし、すでに定着している表記については柔軟な運用が必要であり、特に教育現場での指導が混乱しないよう工夫が求められる。統一基準は重要だが、現実の使用状況に配慮したバランスのある実行が求められる時代になったということを示唆していると言えるだろう。
ネットからのコメント
1、訓令式だと逆に読みにくくてしょうがないし、訓令式で記載されているものも、ほとんど目にしない。知らない土地に行くと、地名の固有名詞は漢字でも普通に読めない読み方が多いから、その下にあるヘボン式の振り仮名だと瞬時に読める。
ヘボン式統一なんて、本当は40年前にやっておくべきだったと思いますが。
2、ローマ字を使う目的は何か。基本的には、日本の地名や単語を外国人にも読めるようにすることでしょう。 ところが訓令式は、50音の一覧表に合わせて規則的に文字が並ぶよう調整され、外国人にはうまく読めません。でも音韻学を扱う一部の国語学者が研究発表をする時には、訓令式で動詞活用を書くと、いかにも規則的に変化しているように見えてカッコいい。存在意義はせいぜいその程度で、とても実際のコミュニケーションの役には立たないのです。 それが1937年の制定以来、かれこれ90年近く改定されなかったのは、明らかに旧文部省・現文科省の怠惰です。中学の先生を経て人生の後半に、大学で外国人に日本語を教える非常勤講師になった母は、終生とても腹を立てていました。
3、年々カタカナ英語と和製英語が悪化しているので、報道だけでも「共通語の日本語」か英語に統一してもらえないかな。日経なんか平気で「タイパ」とか書いてくるんでけっこう迷惑。文書の体裁を守れない報道局に信頼性はない。
4、個人的にはキーボード入力でしかローマ字を使うことがないから、入力出来さえすればどちらでも構わないのだけど、ローマ字を外国人のための表音文字だと考えるなら、外国人が字面で読んだときに日本語の発音に近い読みが出来ることが重要なんじゃない?
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/970cfce836bc54a03ee9a6152cc476e20ce38acc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]