BS4Kの試みは、テレビ業界における大きな挑戦でしたが、残念ながら時代を読み違えた結果、苦境に立たされることとなりました。総務省が推進したこの高度画質放送は、開始から10年足らずで崩壊寸前に陥っています。ネット配信の急速な台頭とテレビ離れの進行により、視聴者とスポンサーの支持を失い、多くの民放が撤退を検討しています。特に4K放送の普及を期待された2020年の東京オリンピックもコロナ禍で機能せず、高速大容量のネット環境の整備も逆風となりました。

BS4Kの失敗は、政府が主導する施策の限界を露呈しました。デジタル化や4K放送による新技術の導入に期待が集まったものの、視聴者不在の戦略が、結局は持続的なビジネスモデルの構築を妨げました。今後は、テレビという枠を超えた新しいコンテンツ提供方法を模索し、視聴者ニーズに応える柔軟な対応が求められています。行政とメディアは、これを教訓に新しい方向性を探る時期に来ています。これにはネット配信という選択肢の再評価も必須です。
ネットからのコメント
1、いろいろ経緯があろうが、BS4Kの停滞の最も重要な要素は民放各局が今の時代に合ったコンテンツを創造していないことにあるだろう。各局がお笑い芸人や学芸会レベルの歌手たちに頼ったバラエティ番組に注力し、どのチャンネルを回しても同じような景色が映るようでは、新しい映像チャネルを増やしても有用な番組で埋まるはずもない。
BS4kから撤退ではなく、放送局数を半減する方が有効だと思う。
2、地上波がアナログからデジタルに変わった時は、既存のアナログ放送が廃止されるから、デジタル放送機器に買い換えるしかなかった。でも4K衛星放送の場合、既存の衛星放送も継続して放送してるから「別に買い換えなくてもいいよね」という視聴者ばかりだったのでしょう。もしも、衛星放送が全て4kに切り替わり既存の衛星放送は放送終了します、となったら4Kの衛星放送は継続したでしょうね。
3、テレビ(ディスプレイ・モニター)は、一般人は見れれば良いだけだったんですよね。ある程度綺麗に見られればそれで良い。3Dにしても、三回くらいブームはあったけど、結局消えていってしまったしね。継続してもらうには、コンテンツが大事ということだと思います。
4、そもそものテレビ離れが加速している中で、フルHD以上の画質を求めてる人はほぼ居ない。4Kが出た時も、正直そこまでの画質を求めて何をするのかという、目的論が欠落している事で誰の為の4Kなのかという部分が詰まらないままに見切り発車した感じですね。
テレビの大画面化によってフルHDの需要はそれなりにありましたが、60インチクラスでもフルHD以上必要かと言われれば、ほぼ必要なかったので、4Kが欲しいとはならなかったのが現実だと思います。ネットメディアでは、上限がフルHDが多いので、そこまで対応していれば十分という事かと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d78c30a4758730904eeaa2b7ec9e817154988ed9,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]