女流棋士の福間香奈女流六冠が開いた記者会見で、将棋界の妊娠・出産に関する規定に強い不安を訴えました。福間さんは妊娠・出産でタイトル戦に不戦敗を強いられ、十数局の記録がキャリアに刻まれています。日本将棋連盟は2025年4月に産休規定を新設しましたが、福間さんの要望とは異なり、タイトル保持者でも産前6週・産後8週の期間内は対局が不可能とされます。

福間さんはこの状況を改善するための要望書を提出し、主催者側も規定の見直しを求めています。

福間香奈女流六冠が向き合うのは、妊娠・出産に関する将棋界の制度の欠陥です。彼女の訴えは単なる個人の不満ではなく、制度が持つ深刻な問題を明るみに出した。現行の規定では、妊娠した女流棋士がタイトル保持者であっても対局の権利を奪われる状況です。この異常とも言える制度の背景には、時代にそぐわない規定の穴がある。問題を解決するにはまず、「暫定王者制度」の導入で妊娠・出産による地位降格を防ぐこと、次に医師の意見を基に出場可否を柔軟に判断する仕組みの確立、そして、タイトル戦のスケジュールや場所を柔軟に変更できる制度設計が必要です。すべての棋士が安心して子育てとキャリアを両立できる社会を目指さなければならない。

出産という人間の尊厳が脅威に晒される今、将棋界には早急な変革が求められています。

ネットからのコメント

1、女性にとって妊娠、出産って凄く人生で大きな決断だとは思います。周りの人達も出来ることは協力するべきだとは思います。しかし、流石に妊娠を理由に対局をどうこうとは行き過ぎなのでは？スポーツ選手だってその大会は不戦敗ですし。本人にとっては理不尽なのかもしれませんが、どちらか一方を選択しなければならないのはしょうがないですよ。男性にだって『家族を取るか、仕事を取るか』って選択させられる場面は来ますしね。

2、気持ちはわからないでもないですが、仮に福間六冠の主張することを取り入れた場合、タイトル保持者や挑戦者だけでなく予選参加者に妊産婦が複数いた場合、どうやってたくさんの対局を調整するのでしょうか。整理できないと思いますけどね。それとタイトル戦は１年以上前？から場所も含めた日程調整がされているのでは？それを対局者次第でもしかしたら変更するかもしれないでは成り立たないですよね。

3、ボクシングの王座に「休養王座」というのがある。正規王者がケガや病気などで長期離脱した場合、王座を剥奪せず「休養王者」として認定。その間、暫定王者が設けられ、復帰後に統一戦を行う仕組みである。同様に将棋界にも、休養女王、休養女流王位、休養清麗、休養白玲、休養女流王将、休養女流王座、倉敷藤花、休養女流名人といった制度を導入すればよいのではないか。

4、じゃあ、例えば本来産休だった期間中のタイトル戦を、指せるからといって日程を組み、移動が少ない大阪の会館で行ったとするそれが倉敷藤花であった場合、倉敷市、それでいいの？福間さんは倉敷なら行ける、と言うかもしれないが、妊娠中なのが福間さんではなく東京所属の棋士だったら？連盟はそこをルールをガチガチにせず柔軟に対応しているもしルールどおりなら、産休明けまで延期したタイトル戦も失冠してたんでは不利益主張はもちろんいいが、調整してくれた部分にはまず感謝すべきでは