2024年に大阪府泉佐野市で設置が目指されている「赤ちゃんポスト」は、親が育てられない子どもを匿名で安全に託すための施設です。背景には、ゴルフ場のトイレに赤ちゃんの遺体を遺棄した女性が逮捕されるなど、痛ましい事件が続いていることがあります。この取り組みは、全国で初めて行政が主導するものであり、大阪府が管轄するため、児童相談所の対応や財源確保に課題があります。
泉佐野市は、匿名性の担保や救済後の子供たちへの環境整備を含めた社会のセーフティーネット強化を目標としていますが、法整備の不十分さと行政の覚悟が問われています。

赤ちゃんポストの設置は、増え続ける赤ちゃんの遺棄事件への対策として注目を集めています。しかし、根本的な問題は、こうした施設が必要となる社会の構造的欠陥にあります。まず、予期せぬ妊娠や出産に対する社会的支援が不足しており、妊娠中の女性が孤立する状況を生んでいることが一因です。また、匿名性を理由に親の情報を明かさずに託児することが、この制度の矛盾を際立たせています。社会全体で生育環境を改善するために、まずは出産前からの包括的な支援体制の構築が必要です。そして、女性が安心して相談できる窓口を全国的に設置し、法整備を進めるべきでしょう。
さらに、児童相談所の設備と人員を強化し、児童を取り囲む支援体制を充実させることで、事件発生を未然に防ぐ環境を早急に作る必要があります。「赤ちゃんポスト」が不要になる未来を目指し、今の社会構造を見直すことこそが、真の解決策といえるでしょう。







ネットからのコメント
1、この赤ちゃんポスト1人目に預けられた方はお父さんに連れられて「かくれんぼしよう」とボックスに入れられていたとか。お父さんが迎えに来る、と靴を手放さない姿に関係者一同涙を堪えられなかったと、記事で見ました。お父さんも身を切られるほど辛かったでしょう。止むに止まれぬ事情があったのか。とにかく子どもに罪はないので、社会全体で支えていかないといけない。
2、赤ちゃんポストは「命を救う」ための緊急避難所としては一定の役割を果たしますが、記事にあるように「“ゆりかご”を作っただけでは救われない」という指摘は非常に重要ですね。泉佐野市が行政として取り組むのは画期的ですが、単に物理的な場所の提供で終わらせず、その後の母子への継続的なサポート体制(特に匿名性が失われた後)こそが、真に「救う」ことに繋がるのではないでしょうか。熊本の先進事例から、より踏み込んだケアのあり方を学んでほしいと思います。
3、泉佐野市はふるさと納税で散々叩かれてたけど、あのお金はこうやって命を救う事業に繋がっていたんだね。
内密出産も素晴らしい取り組みだと思う。こっそり生んで連れてくるより母子ともに助かる確率が格段と上がってるはずだし、生んでそのまま殺してしまうことの防止にもつながってる。本来なら有志とか地方自治体ではなく、少子化対策の一環で国が行う国家事業であるべきと思うけど。生まれる子供が少ないのはもちろん、生まれた子供がきちんと生きられる環境づくりは必要だと思う。
4、変な養親もいるけど、大抵の人は子供が好きで引き取る素晴らしい人たち。預けられた方が幸せになる子は多いのでは。中絶という手段もあるけど、生きているから嬉しいって感じるし、楽しいって感じられるってこともたくさんあるよね。何より、預けられた当事者が幸せを感じているなら意味がある取り組みだと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/6014ccee49a486f8446a0d5b33c889b8c400be50,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]