京都で毎年5月に開催される「葵祭」では、例年、京都市内の大学を通じて学生アルバイトが募集されていました。しかし、今年は「葵祭行列保存会」が募集を中止しました。その背景には、女性学生や留学生の参加が不許可とされていたことがあり、京都大学がこれを「違法」と指摘したことが挙げられます。女性学生の不参加理由としては、携帯する5キログラムの調度品を8キロ歩く体力や、更衣室の問題が示されました。
また、留学生については日本語理解のための研修が必要であるとの理由で断念されました。しかし、これらの制限は労働法に違反する可能性があり、多様性の尊重が求められる中、さらなる議論が必要とされています。
この問題は、特定の性別や国籍に基づく参加制限が法律に照らして適切かどうかという点で大いに批判すべき事案です。伝統と宗教的側面を持つ「葵祭」の特性を無視することなく、制度上の問題を明らかにすることが必要です。
まず、女性学生と留学生の参加を認めない現状は、男女雇用機会均等法や労働基準法3条に反する可能性が高く、多様性を尊重する現代社会に逆行しています。保存会は、女性の更衣室の確保が難しいとして参加を認めないとしていますが、これは単なる理由不足です。更衣室の用意は技術的には容易であり、平等の原則を考慮すれば行われるべき措置です。
また、留学生の参加制限に関しても、日本語の研修を理由にするのは適切ではありません。必要な研修は個別対応で解決するべき問題です。
解決策として、保存会はまず更衣室の設置や参加制限の見直しを図るべきです。例えば、男女共用の施設を整えたり、一定の基準を満たしたボランティア団体と協力することで、多様性を担保する方法が提案されます。コスト面での課題をクリアにするために、地方自治体や企業の支援を仰ぎ、経済的にも持続可能な運営を目指す必要があります。そして、地域全体での合意形成を進めるために、説明会やディスカッションの場を再設定することも重要です。法律遵守を前提に伝統を守る姿勢を貫くことで、葵祭はより魅力的で包容的なイベントとして地域社会に根付くでしょう。
ネットからのコメント
1、多様性と言う事で、祭りの性格や持ってる意味が「無法化」されて行くことには不満があります。 単に、揃いの格好をして伝統行事の真似事をして日本ごっこをするだけなら、それ目的のイベントを別に作るべきだと思います。 少なくても、祭りの歴史や伝統に携わって来た人々へのリスペクトがないとただのお遊びか文化の破壊行為ですから、そこははっきりさせてから参加させる判断をして欲しいです。
2、伝統なんだから女子や外国人を祭りに参加させることはない。観客として祭りを楽しめばいいのではないか。何でもかんでもボーダレスにする必要は全くない。「境」に意味を持たせることをすべて否定する必要ない。
3、私が学生時代の昭和50年代当初も、大規模なお祭りはアルバイト募集はありました。条件として、男性限定、メガネ、長髪、髪染めは不可でした。また本番前に腕時計を外すことなど指示がありました。当時としては、雰囲気を醸し出すため、当たり前と感じてましたが、今回のニュースに時代の変化を痛感しています。
4、「更衣室や着替えに関しては、工夫の余地があります。究極的には着替えのための空間を用意すること自体は大して困難ではありません。 その空間の環境が(狭い、外から見られる可能性があるなどの理由で)嫌であるという女性は応募しなければいい、というくらいの位置付けを取ることは可能いやいや、見られる可能性のある更衣室ってなんの罰ゲームなんですかね。下手したら盗撮されちゃうんじゃないの?
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/93adb8680d1e70a57700f97ea8950d30130e9037,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]