企業が推進する「健康経営」の一環として、オフィス内の全面禁煙が進んでいますが、これが思わぬ弊害を生んでいます。2020年4月から改正健康増進法が施行されたことで、屋内禁煙が原則となり多くの企業が敷地内完全禁煙を導入しました。しかし、その結果、喫煙者は喫煙所へ行くために長時間職場を離れる必要があり、業務効率の低下や非喫煙者との軋轢を招くことになっています。
さらに、路上喫煙やポイ捨て問題も悪化し、企業のイメージダウンにつながりかねません。この状況を受け、企業はダクト工事不要の喫煙ブースを設置して分煙環境を整える動きを見せています。これにより、喫煙者と非喫煙者双方が快適に過ごせる環境作りが模索されています。

一見、全面禁煙は企業の健康経営を後押しする良策のように思われます。しかし、その影には職場内での不協和音と、ルールを守らない喫煙者による社会への悪影響が潜んでいます。全面禁煙の施策は、喫煙者を排除するだけでなく非喫煙者をも巻き込む複雑な問題を生じさせています。この背景には、健康経営が「体の健康」だけでなく「心の健康」をも重視するべきだという新たな視点が欠けていることが挙げられるでしょう。

この問題を解決するためには、まず「柔軟な分煙環境」を施設内部に導入することです。現在、技術の進歩でダクトを必要としない喫煙ブースが存在しています。これは職場内における分煙を促進する上で効果的な選択肢となり得ます。次に、健康経営の価値を全従業員に等しく伝えるため、教育とコミュニケーションの強化が求められます。そして、喫煙者と非喫煙者が共存できる職場文化を築くための企業ポリシーの再評価が不可欠です。

極端な禁煙策は、企業の表面的なイメージアップよりも、実際の内外の調和を欠いていることが露呈しています。真に価値ある企業文化とは、異なるライフスタイルを柔軟に取り入れることで実現されるものであり、これこそが現代の社会が築くべき真の分煙モデルです。
ネットからのコメント
1、別に喫煙ブースを設置するのはいいと思うし、喫煙者が喫煙休憩に行くのもいいと思う。
ただ非喫煙者にも喫煙者と同じだけの休憩時間を与えないと不満は募ると思うよ。そこら辺のルール作りが大事なんじゃないかな。
2、私は喫煙者です。正直、喫煙者がマナーを守らないから喫煙者批判されるんだと思ってます。喫煙所でもスマホいじりながら長々と居座る輩・集団で長々喋りながら長いする輩・灰皿があるのに地面に捨てる輩etc…。これだけ、喫煙者が追いやられているのはルール無視の輩達の責任だと思ってます。それとIQOSはセーフ見たいな風潮止めてもらえませんか?臭くてこちらにも匂いが残ってます。とにかく、喫煙者がしっかりルール守る事から始めましょうよ。
3、タバコのポイ捨てが多すぎる…たくさんの喫煙所の設置が必要です。先日地域の清掃でどぶさらいをしました。道にポイ捨ては無いものの…一つの排水溝から100本近く出てきて、それが何箇所もあるのです。喫煙者は目に見える場所ではなく、見えない場所に捨てています。マナーは守られているようで守られていません。喫煙率に比例する喫煙所の設置を強く求めます。吸う人も吸わない人も心地よい環境になって欲しいですね。
吸う人が見えない場所に捨てて、その皺寄せを見えない場所を管理する人だけに負担させない環境を作って下さい。
4、喫煙マナーは一時期改善されポイ捨て、歩きタバコ、指定場所以外での喫煙が減っていたが最近はまた喫煙マナーが悪くなっていると感じる。原因は恐らく喫煙場所がなさすぎる事にあると思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/be3657f1c5613f1fb35d281946b84e60bd278896,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]