300字以内の事件概要:EUは18、19日に首脳会議を開き、急増する対中貿易赤字への対応策を検討する指示を欧州委員会に出した。貿易赤字は過去5年間で約45%増加し、2025年には約66兆6000億円に達すると見込まれている。域内企業の調達先多様化や輸入規制強化が柱となるが、中国の過剰な補助金を利用した安値攻勢への懸念や「デリスキング」の進展不足が指摘されている。一方、中国からの報復措置や、一部加盟国の慎重姿勢によって、政策は玉虫色の結論にとどまる形となった。

コメント:EUによる対中輸入規制強化は遅きに失した対応だ。急増する貿易赤字が域内産業をむしばんでいる状況に対し、5年間も具体策が進まなかったことは明らかに制度の怠慢だ。この問題の本質は、過度な依存が招く単一調達先リスクに加え、中国企業の補助金依存による市場競争の歪みである。
長期的には域内企業の競争力強化こそ急務だが、短期的には調達先多様化の強制措置、関税政策の見直し、国際機関での補助金問題訴訟など即効性のある対策が求められる。EU加盟国間の温度差や懸念を理由に政策が曖昧化している点は、地域一体性の欠陥を痛烈に示している。深刻化する製造基盤の弱体化に対する政策の甘さは、未来のEUの競争力低下を呼び込む危険すら抱える。対応は緊急を要する。
ネットからのコメント
1、単なる対中強硬策ではなく、自分たちの産業を守れるかどうかの問題なのだと思います。中国企業が補助金を背景に安い製品を大量に出せば、消費者には一見ありがたい面もあります。ただ、その安さに頼り続ければ、域内の製造業や雇用、技術の土台が少しずつ削られていく。気づいた時には、必要な物を自分たちで作れなくなる怖さがあります。難しいのは、EU側も中国製品の安さや供給力に支えられてきたという点です。だから急に切り離すことはできない。強く出れば報復もあり、加盟国ごとに利害も違う。中国に依存しすぎる危うさと、中国なしでは回りにくい現実の間で揺れているように見えます。
これは日本にも無関係ではありません。安いものを買える便利さの裏で、国内の産業や働く人の力が失われていないか。中国を責めるだけでなく、自分たちが何を守り、何を育てるのかを考える時期に来ているのだと思います。
2、TPPでは安い賃金を労働者に不当に押し付けるなどして、輸出を有利にするような事を禁止していると聞きます。中国では不利な条件で労働者を働かせていたりするので、TPPに加盟できないという話を聞いた事があります。又、昨年発売された維新の石平参議院議員の本によると、中国では社会保険への加入が義務付けられているにも関わらず、労働者の3分の2は一切の社会保険に入っていない、政府もその状況を放置してきたのだそうです。その事によってコストを削減、中国製品の安さと競争力をもたらす事が狙いと石平さんは解説しています。中国経済の強さは労働者の犠牲によって成り立っているという事なのだと思います。普段は労働者の権利を声高に主張するマスコミが、このような中国共産党政権を何故批判しないのか?僕は疑問に感じます。
3、記事ではEUの対応を、「すでに玉虫色となっている面もある」と書いているが、EUは従来から中国とのデカップリングは望んでおらず、市場は手放したくないが依存は減らしたい。という立場からのデリスキング路線だったので、玉虫色って記者の評価は適当ではないのかなって印象です。(EUではないが)先日、マクロン氏がG7と中国が参加するテレビ会議を主催したことからも察せられるように、(乗ってくるかは別として)西側は中国を切り離さず自分たちのルールの中で扱える存在にしたいという意志があるように思えます。
4、これ結構難しいと思うよ。メルセデスの筆頭株主は中国企業だし、ボルボに至っては中国企業になってるし。なので単に輸入品とかEVとか製品以外でも部品とか視野にいれると既存産業の打撃につながるんじゃないかな。EUって色んな国の集合だから皆が同じ規制や法律でハッピーにはなりにくい状態に見える。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/e9f0ba0f3e25d1eb484475fa7b3e2e21b7d18050,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]