国産ハイヒールブランド株式会社コメックス（COMEX）の代表取締役である津山英樹氏は、ハイヒール市場の縮小と技術継承の課題について述べています。ここ数年、スニーカーの人気や生活様式の変化に伴い、ハイヒール市場は著しく縮小しました。コロナ禍の影響で売り上げは10年前の4割まで落ち込み、靴の売り場も大きく変わりました。さらに、高度な技術を必要とするハイヒール製造には熟練職人が必要ですが、彼らの高齢化と技術継承の難しさが課題となっています。

しかし、コメックスは新たな市場としてミスコン出場者向けのコンテストサンダルに力を入れ、海外で製造を進めるなどして認知拡大を図っています。売り上げは少しずつ回復しており、新たなデザインのローヒール商品も発売予定です。津山氏は、ハイヒールの製造を継続する理由を伝統技術の維持とブランドの存在感確保と述べ、日本でもハイヒール需要が再び増えることを期待しています。

ハイヒール市場の縮小は、単なる収益減少の問題にとどまらず、職人技術の喪失という深刻な危機を招いています。スニーカーの人気や生活様式の変化は新たなトレンドですが、その裏で熟練職人の技術が失われつつある現状は、産業全体の構造的な問題を浮き彫りにしています。まず、教育プログラムやインターンシップ制度を導入し、若手職人の育成を促進すべきです。

また、技術継承のためにデジタル化を進め、製造プロセスを記録、共有することが求められます。さらに、政府や地域団体と連携し、生産拠点の維持や振興策を講じることも解決の一助となるでしょう。この問題の根底には、古い技術を軽視しがちな現代社会の価値観が存在します。しかし、美や文化の多様性を尊重し続けることが、より豊かな未来を築く鍵となるのです。日本のハイヒール市場が存続し、発展するためには、技術と文化を大切に維持する姿勢が不可欠です。

ネットからのコメント

1、いまは私はもう履けなくなりましたが大人になったらこんな素敵なハイヒールをはいてみたいと憧れていました。ハイヒールは、歩くための者と言うよりは美しく装うためのものだと思うので、主役（例えば娘さんのお祝い事など）がスーツやドレスとともにはいて、周りが車で送迎したりホテルなど室内だけの移動ですむようにしたり長く立ちっぱなしにならないように椅子を用意するなどフォローしてあげたら、素敵な思い出になると思いますデート等でハイヒールをはいてきたお嬢さんを、街中やら大自然の中で延々あるかせてはいけません、気を遣いましょう

2、ハイヒールに限らず、どのファッションアイテムにも固有の美しさがある。なのでハイヒールを全否定するつもりはないが、ハイヒール人気が復活してほしいとは思わない。ハイヒールは身体にとって害が大きすぎる。外反母趾だけでなく、腰痛の原因にもなる。現代版の「纒足作成器」と呼んでもよい。特別なパーティで一時的に履くくらいなら良いが、日常的に履くものではない。

3、出産・育児後はヒール靴は履かなくなりました。フォーマルな黒のパンプスとかも最近はゴムの低いヒールのものが出ているので、そちらを履いてます。オシャレする機会がある人はヒールでもいいと思いますが…私はもう無くてもいいかかなと思います。

4、契機はコロナ禍以降というより、東日本大震災以降ではないか。みなさんのコメントにもある通り、ハイヒールは歩くための靴ではないので、「いざという時」「もしも」「万が一」には適さない。距離はともかく、ビルから階段を駆け下りて避難したり、自宅まで徒歩で帰らねばならないとき、ハイヒールが何よりも苦痛だと思う。私自身も学生時代は１０cmヒールで３km歩く、なんてことをしたが今はとてもできない。

それは体力面や服装の好み等々あるが、何よりも歩くに適さないため。冠婚葬祭も年々ヒール高が低くなり、身内のときはコンフォートシューズで行く。