世界各地で気候変動が影響を及ぼし、2022年から2024年にかけて食料品価格が急騰したことが、欧州の研究チームによって分析されました。極端な高温、干ばつ、豪雨が価格上昇の主な原因とされています。具体例として、日本では2024年8月の猛暑後、9月にコメの価格が前年同月比48%上昇したほか、韓国ではキャベツが70%、スペインやイタリアではオリーブオイルが50%上昇しました。
また、ブラジルやベトナムの干ばつ・高温がコーヒー豆の価格を押し上げ、ガーナやコートジボワールの熱波がカカオ豆の価格上昇を招きました。この食料品価格の高騰は低所得世帯に深刻な影響を及ぼし、健康状態や社会不安にまで波及しています。研究者は、気候変動に対する即時の対応が必要であると警告しています。
食料品価格の急騰は、単なる物価の上昇にとどまらず、社会全体に大きな波紋を広げています。特に低所得世帯においては、日常的な生活に支障をきたし、深刻な健康問題を引き起こす恐れがあるのです。物価高が進む中、これまでの政策ではこの問題を十分に解決できていないことが明らかになっています。気候変動を原因とした異常気象の頻発は、食料品価格の変動をさらに激化させ、これから先ますます多くの国々が直面する現実となるでしょう。
一つ目の解決策として、気候変動対策を急務として、温室効果ガス排出の大幅削減を目指す政策が求められます。二つ目には、食料生産を気候変動に強い形で再設計する必要があり、環境適応型農業技術の普及を推進すべきです。三つ目は、価格変動が低所得層に与える影響を軽減するため、政府が生活支援策を強化し、価格安定化を目指した国際的な協力が不可欠です。このような政策が機能すれば、食料品価格の安定を図り、社会不安を防ぐことができるでしょう。
気候変動の影響を軽視してきたツケが今、私たちの生活に重くのしかかってきています。この問題に対処しない限り、未来の世代にもっと大きな負担をかけることになりかねません。行動しなければ、もう取り返しがつかないところまで来てしまうのです。
ネットからのコメント
1、目先の物価高対策も大事だけど、ここ数年スパンでは気候変動の中でどうやって食料を生産したり確保したりするのか、政府は対策を考えなければいけないだろう。と同時に、これ以上温暖化を進めないための脱炭素政策にも本気で取り組まないと、国内外含め本当に苦しい未来が訪れそう。
化石燃料中心の電力部門を再エネに切り替えるのが費用対効果でももっとも有効とIPCCの資料からも読み取れる。もちろんそれだけでは不十分だが、一番費用対効果の高い対策からまずは全力で取り組むべきだ。政治にはその道筋を争点にしてほしい。
2、世界の人口は100億人まで増えるらしい。今より20億人増えるので、食料はいずれ争奪戦、奪い合いになる。当然今よりも高騰する。でもそれが良い効果もあると思う。日本でも顕著だけど、世界で食料を生産している人達の経済的、社会的な地位が低すぎる。人が生きていく上で、半導体よりもずっと重要なのに、その人類への貢献度が数字に表れているとは言い辛い。食料が高騰すれば、必然とその人達が報われていく展開になるし「食べられる」事に対する感謝も強まる。ある意味では食のパラダイムシフトが起こるべきだ。
3、ほんの数年前までは、牛や豚肉も特売ならグラム100円で変えていたのに今は鶏肉だけですからね…夏野菜も高いですし(冬野菜の白菜は安い)、お米も高くなってる気温と生活、双方で生きにくさを感じますよ
4、商売向きではないけれど、家庭菜園など小規模の栽培には昔ながらの農法、農業が参考になるかも知れません:1、固定種、在来種の自家採種→自家採種する事で種が環境(その土地の風土や気候、最近ならば気温上昇)に馴化してゆきます。2、在来種の使用→在来種は無肥料でも、ある程度の収量になります。近代的な改良種は肥料が必要で有機肥料か化学肥料使わないと、収量が激減します。3、不耕起栽培→耕さなくても畝をある程度の厚みの刈草や枯葉、枯れ草などで覆って(刈草マルチ)、雨が降ってから数日経つと、耕した時以上にきめ細かで柔らかな土になり、作物が良く育ちます。また刈草マルチは水分保持効果と土の気温が高くなり過ぎるのを防ぐ効果もあります。※ 農法のみならず、経済のあり方自体も昔の生活様式が参考になるかも。一次産業、衣食住重視とか、ローカル経済、地産地消、高い自給率など。←昔の生活様式の特徴
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d8c74aabddce8c6072dfb3f3fca8a9bc93289b56,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]