レーダー照射問題は、沖縄本島沖で6日に起こった事件で、事件の核は中国空母「遼寧」から発艦した戦闘機が、日本の自衛隊機に対し約30分間レーダーを断続的に照射した点にあります。これに対し日本政府は「極めて遺憾」であるとして強く抗議。さらに、中国側は訓練の事前通告をしたとする音声を公開し、日本の防衛省が自作自演だと反論しています。

小泉進次郎防衛大臣は、事前通告があった旨は認めつつ、具体的情報の不足を指摘し、「空域や規模に関する情報が提供されていない」と述べています。この問題が国際社会に与える影響も指摘され、アメリカ国務省も地域の平和と安定に反するとコメントしています。事態のさらなるエスカレーションが懸念されています。

今回の事件は、日中間の軍事的緊張の高まりを象徴する事案であり、根深い問題が浮き彫りになっています。この中で露呈したのは、現行の国際的な安全保障制度の不備と、対話不足による不信感です。レーダー照射は一歩間違えば戦闘行為に発展しかねず、28分間という長時間の照射は意図的な挑発行為として許されるものではありません。まず第一に、国際社会が共有する「海域・空域における行為のガイドライン」を再確認し、明文化することが求められます。

次に、両国間での単なる事前通告だけでなく、透明性の高い直接の通信ラインを設けるべきです。第三に、国際監査機関による独立した調査や検証プロセスを導入し、信頼性の確保に努めることが不可欠です。これらの措置を講じることで、偶発的な軍事衝突を避け、地域の安定を確保することが国際社会の責務です。このような危機を無視することは、平和と繁栄という共通の価値観を共有する国際コミュニティにとって致命的な失策となり得ます。

ネットからのコメント

1、中国がレーダー照射を『正常な操作』と正当化。話し合いが全く通じない相手だと痛感する。韓国が昔やったのと同じで、対話は弱さと見なされるだけ。結局、世界には力でしか理解しない国がある。日本はこれを機に、抑止力としての実効的な武力を本気で整えるべき。今回の一件は『平和主義だけ』では尖閣も日本も守れないことに、ようやく多くの人が気づき始めるきっかけになりました

2、以前の韓国の日本哨戒機ロックオンと言い、中国まで同じ事する、10兆円と25万人の自衛隊の抑止力は効いているのか？アメリカに手を出したらタダでは済まない、ロシアはスキを見せると攻め込んでくる、戦争をすれば良いわけでは無いが、憲法も時代に合わせて改正すべきだと思う。

3、多くの企業が、不条理な理由による一方的なカントリーリスクを実感していることと思う。今はサプライチェーンのあらゆるステージで関係が深いが、より安定した信頼関係を築ける地域・国へ移行すべき段階に来ていると思う。

4、中国で日本人が拘束される可能性があるのであれば、日本企業は中国に駐在する全社員を帰国させるべきです。こうしたリスクが明確な状況下で拘束事案が発生すれば、企業として重大な責任問題になりかねません。