2024年3月以降、自動車メーカー・スズキの子会社スニックが、自動車用部品の下請け代金を一方的に設定したことが問題として浮上しました。スニックは、量産終了に伴う製造コスト上昇にもかかわらず、下請け10社に量産時の単価で支払を続け、公正取引委員会はこの行為を「買いたたき」として下請け法違反を認定し、再発防止を勧告しました。
また、発注予定がない金型を下請け14社に無償保管させたことも同法違反とされ、スニックは保管代金の一部841万円を支払いました。スニックは今後の取引において協議を行うとコメントしました。

スズキの子会社、スニックによる下請け法違反の事例は、企業倫理の欠如を如実に示しています。この問題は、企業が自己利益を追求するあまり、法を無視し弱小下請け業者に不利益を強いる現状の異常さを浮き彫りにしました。スニックは製造コスト上昇を無視し量産時の単価を維持し続けましたが、これは下請け業者に一方的な負担を強いる典型的な「買いたたき」です。この問題の根本には、企業が協議や交渉を怠り、主導権を乱用する構造的欠陥があります。このような不当な取引を防ぐためには以下のような解決策が求められます。まず、法の厳格な運用と違反行為の迅速な認定が必要です。
また、下請け業者が声を上げやすい環境を整えるために、匿名通報制度の充実が求められます。さらに、企業に対しては法令遵守のための教育プログラムの義務化が効果的です。これらの解決策により、公正な取引が行われ、持続可能な企業間関係が構築されることが期待されます。問題を放置すれば、社会全体の公正への信頼が揺らぐことでしょう。
ネットからのコメント
1、量産終了後のコスト上昇を無視して、量産時の単価を一方的に押し付ける——典型的な“買いたたき”ですね。下請け法で禁止されている行為が、いまだに大手メーカーの子会社で起きてしまうあたり、業界の力関係がどれほど固定化されているかがよくわかります。下請け側が「赤字は承知」「交渉が面倒で諦めた」と話しているのも、本来は異常なはずなのに、この構造が当たり前になってしまっている証拠。公取委が勧告しただけで終わらせず、こうした慣行そのものが是正されるような仕組み作りが必要だと思います。技術や品質を支えているのは、結局こうした下請け企業です。不当な負担を押し付けるような取引が続く限り、日本のものづくりの土台は細る一方ですね。
2、私はスズキ自体、図体の大きな中小企業だと思ってます。昔自動車総連の会合に行ったとき、有給休暇所得が低い、給料が安い、休みが少ない等他の企業と比較して、啞然とした。ホンダさんなんか、有給休暇取得率は100%に近かった。上司が有給取らせないと、組合から抗議が来て、処分されるみたいです。そんな様子だから、下請け企業は孫請けに厳しい要求しないといけません。先ずはスズキさんが、改善する案件だと思います。
3、下請けは、価格改定や金型、保管の保管料の交渉などは、やろうと思っても、相手側が交渉のテーブルにすらつかないなんて事は日常茶飯事ですから。もし、強めの価格改定の話を持っていったとすれば、では他のところでやりますけれども。変わりはいくらでもいますよ。と言われるのがわかっているので、言い出すことすらできないのです。元請けもそんなことはわかっていますけどね。だから、こういう明るみに出たのは、よほどのことなんでしょう。しかし、これで今後も交渉にしてくれればいいですけどね。なんだか後で報復的な取引の打ち切りとかないことを祈ります。
4、こういうのは発注側が上で受注側が下という意識から来ている。これ、何なんだろうね。別にどっちが偉いとか、偉くないと無いと思うんだけど…。この意識が解消されてフラットな関係にならなければ解消しないでしょうね。スニックだって下請けが作ってくれなければスズキに商品を納品出来ないわけで、困るだろうに。そういう意味でやはり関係はフラットなんだよ。少なくともそう捉えるべき。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/fd5e1dd6280a75581848adb2219fdd473b8541c6,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]