既婚者の男性が独身と偽って交際したことにより「貞操権」が侵害されたとする訴訟で、東京地裁は12月8日に約150万円の支払い命令を下した。会社員の女性は、2023年6月から10月まで男性と交際。彼が既婚者であることを知らず、妻に発覚後、音信不通になった。女性はマッチングアプリで男性と知り合い、「既婚者・彼女持ちお断り」と明記していた。

地裁は虚偽の言動が貞操権の侵害にあたると判断し、精神的苦痛への慰謝料110万円と適応障害の治療費などを認めた。女性は判決後、「泣き寝入りのケースが少なくない」と語り、「裁判例を役立ててほしい」と訴えた。

この事件は、個々の信頼を破壊する行為が許されるべきではない問題を浮き彫りにしています。社会において、誠実さは人間関係の基盤です。独身偽装は、個人の貞操権をも侵害し、法的に認められる権利を踏みにじる行為と言えます。この状況に対処するには、まずは透明性が重要です。マッチングアプリや出会い系サービスにおいて、ユーザーの身元確認を強化することが一つの解決策です。また、教育の場で誠実さの重要性を啓発し、社会的規範を強化することも不可欠です。さらに、被害者が安心して声を上げられる法的支援体制の整備も急務です。

信頼を築くことこそが人間関係の核心であり、これを覆す行為は社会全体で断固として許されるべきではありません。今回の判決は、その価値観を明確に示しました。

ネットからのコメント

1、賠償金の金額がすごくモヤモヤします。総額で780万を請求し、判決で認められた精神的苦痛への慰謝料は110万（他に治療費とか調査費とか）。この結果を原告の方は「想像よりも高額だった」。いや、安くないですか？この判決だけでなく、精神的な苦痛に対する慰謝料が凄く安くないかと常々思います。確かに精神的な苦痛というのは同じ事象が原因でも人によってそれぞれ受け取り方が違うので、金銭に変換するのが難しいというのは分かるのですが……それに、110万の慰謝料が高額と言えるなら、どういう理屈で780万もの請求をしたのでしょう？請求金額を高くしないと裁判所が認めてくれないとか、そういう理由でもあるんでしょうか。

2、女性の年齢によっては150万円じゃ済まない可能性もあります。交際に至る期間＋交際していた期間＋次の人と交際に至る期間が無駄になったわけで、傷が深ければ次までの期間は長くなります。

年齢的に早く子供を産みたい女性にとっては、たった数ヶ月の交際でも一生を揺るがす事態になります。

3、アプリなどの運営元も業務妨害として訴えたり、罰則を科したりできる仕組みがあればと思います。家族にすぐバレてしまうからやめておこうとなるような仕組みを作ってほしいです。なぜなら、小さなお子さんが知れば、どのような気持ちになるか考える前にどうせバレないという仕組みが問題のように感じます。

4、マッチングアプリの中には、既婚者が大量に紛れ込んでいるのは、みんなわかっているけど、この判決で逃げ出す既婚者は増えるだろうね。自分は既婚者だから、マッチングアプリは必要ないけど、健全な出会いの場になればいいと思う。