日本が直面する医療費の増大と健康格差を解決するため、堀江貴文氏は国民の健康行動をテクノロジーで可視化し、そのインセンティブを提供する仕組みを提案しています。日本の高齢化率は29％を超え、2070年には4人に1人が75歳以上になると予測されていますが、現行の医療制度は病気になった人に手厚い一方、健康を維持する人々には何の恩恵もありません。

堀江氏は、シンガポールの「National Steps Challenge」が成功した事例を挙げ、日本でも運動や健康的な生活によって税控除や地域ポイントを得られる仕組みを導入すべきと主張しています。マイナポータルと健康データを使ったこのシステムの実現により、医療費削減と健康寿命の延伸が期待されており、最終的には社会全体の持続可能性につながると提案しています。

この提案は、日本の医療制度の根本的な欠陥を突いています。現在の制度は病気治療に重きを置き予防を軽視しており、国民の行動変容を促進するインセンティブが不足しています。第一に、現行制度の見直しが必要です。具体的には、予防医療に対する財政支援を増やし、運動や健康管理を行う個人への税控除を導入するべきです。第二に、先進技術を活用した健康管理システムの確立が急務です。

例えば、健康データを一元管理することで、個々の健康状態を把握しやすくするとともに、行動変容を促す有効な手段となるでしょう。第三に、政府と民間の連携が不可欠です。フィットネス業界や保険会社と協力し、健康的な生活を送る人々にさらなるインセンティブを提供することが重要です。このシステムを積極的に導入し、病気になってから治療するのではなく、健康であること自体が報われる社会の実現が必要であり、これにより個人と社会の双方に大きな利点がもたらされるでしょう。

ネットからのコメント

1、予防医療を掲げたベンチャー企業は数多くあるけど、ことごとく収益化に失敗してるのは、国の健康保険制度が「病気にかかってから」に偏向しすぎているから健康で居続けることのインセンティブを与えることは重要だと思う

2、面白い視点で賛成です。病気にならないこと、健康寿命を延ばすことは医療福祉費の抑制に繋がります。リハビリ型デイサービスで働いたことがありますがとりあえず来ている人と目的を持っている人では動きも効果も異なります。インセンティブを適切に設定すれば多くの人が動くでしょう。

インセンティブも医療福祉費に比べれば格安です。その仕事に就いている人には失礼な表現ですが個人的に警官、軍人、医師、消防士が失業する社会はよい社会だと考えています。

3、予防医療重視、インセンティブを用いる案は賛成です。民間保険では喫煙割引や無事故給付などもあるので、工夫は可能かと。医療費請求額により次の保険料が割引になるようにするのも一案かと。ただ生活習慣病と言われるように「生活習慣で改善・予防」できるものとそうではないものもある。介護も予防や改善に力を入れている施設もあると聞きますので、上手く行っているところを取り入れるとか。

4、日本の保険制度って予防等は保険適用しない事が沢山あるからね。治療の保険適用も本来なら患者の負担や回復が早くなるための治療や処置が保険適用外で患者の負担の大きい高額になる治療しか保険が適用されないという事が沢山あるからね。それを変えるだけでも1年間の医療費をかなりさげられるけど、昔、医療保険で病院が儲かるように作られた患者にマイナスになるシステムが未だに残ってるからね。