事件概要:石破首相は10月21日、横浜市で開催中の「第9回アフリカ開発会議(TICAD9)」に参加し、日本とアフリカとの経済連携を強化するための産学官による検討委員会の設置を発表した。日本は今後3年間で30万人の人材育成を行い、AIやデジタル分野を含む新産業の成長支援を約束。また、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の推進を支持する意向を示し、現地企業や大学との連携を通じた協力体制を強調した。
さらに、2022年の前回会議を上回る300件超の協力文書が締結され、多くの日本企業がアフリカの未来に向けた支援を誓約した。
コメント:日本とアフリカの連携強化がここまで具体化されたことに一定の成果を認めつつも、しかし制度設計に関する慎重な検証が不可欠です。30万人の人材育成という数字は確かに大規模ですが、実効性のある教育システムが整わなければ、結果は乏しいものになります。過去の国際協力プロジェクトでは、形式的な協定が実行段階で形骸化する例も多々ありました。特に、AIやデジタル分野での育成には高度な専門性が求められる一方、教育環境の整備が不十分な場合、目標達成が遠のく恐れがあります。
まず、1)育成状況の定期的なモニタリングと評価を制度化すること、2)アフリカ各国の現地ニーズに即した柔軟なプログラム設計を採用すること、3)育成後の雇用創出や起業支援を保証するための企業間連携施策を具体化することが必要不可欠です。
また、AfCFTAの如き壮大な経済構想を支えるには、各国のガバナンス能力強化や汚職防止策の整備が不可欠です。
数字の達成や協力の表明だけに満足することなく、課題の本質に切り込み、持続可能な未来を築くための議論と実践が日本には求められています。「制約条件を克服した真の連携」がこれを実現する鍵と言えるでしょう。
ネットからのコメント
1、他国にとって日本のことを良い国だと言われることは、必ずしも日本にとって良いことだとは言えない。あくまでも相手にとって日本が都合の良い国だという意味合いがあることを忘れてはならない。これまでも日本はアフリカのみならず世界各国に支援してきたが、その成果は芳しいとは言えない。日本がかつてのような余裕のある経済大国ならそれでも構わない。しかし、現状はそうでは無いのだから、もう少し国内の支援に力を入れて欲しいとは思います。
2、アフリカにばら撒く金の余裕が日本政府にはあるということだ。財政難と言いつつ、外国にばら撒く金はあります? なら日本のインフラが老朽化しているのを再構築してもらいたいね。
いつ、また、道路陥没するか分からないからね。
3、石破首相はアフリカ諸国を対象に経済の多角化を支援すると言ってるが中国へのODA失敗を繰り返さないで欲しい。以前、日本政府が中国へのODAで40年近く合計3兆6千億円の公費を投入して日本の対外政策で最大級の失敗をした経緯がある。ある程度の海外支援は必要だが石破首相には海外への多額の支援よりも日本国民への支援を最優先して欲しい。
4、それよりも日本の子供たちの教育を何とかしないと、日本の産業がダメになるし、医者も警察も地方公務員もいなくなり豊かだったはずの日本が貧しい国になりますよ。30年間給料が上がらないことに目を伏せていた以上に深刻な事態が起きると思います。外交も大事かもしれないけど、まずは日本の経済を安定させることが最優先だと思うんですけどね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/bf10d6c02851666d051336785c789fbf5c955b07,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]