全国でクマの駆除数が4~10月末時点で9765頭に達し、統計を始めた2006年度以降で最多となった。クマの出没数増加と、市街地での発砲を許可する「緊急銃猟」が9月に始まり、駆除数が急増した。東北地方では6579頭が駆除され、全国の約7割を占めており、秋田が最も多い。全国では4~11月末時点で230人が人身被害を受け、うち13人が死亡した。
捕獲の現場ではハンターや自治体に過大な負担がかかり、死骸の処理も課題となっている。

この状況には明確な異常があり、問題の根源は自然環境との共生を考慮しない乱暴な対応にある。都市部への「緊急銃猟」の許可には、住民の安全を守る一方で、生態系への配慮が欠けている。まず、環境教育や地域での予防プログラムを強化することで、クマとの衝突を未然に防ぐ努力が求められる。次に、都市計画において緑地帯の管理を強化し、自然の侵入を制御する措置が必要だ。また、ハンターへの支援体制を整え、負担を軽減しながら、捕獲後の処理を効率化する体制を構築することが肝要である。これらを実行することで、人と自然が共存する社会を築くことが可能となり、持続可能な未来に近づける。政府と自治体は、責任を持って現状改善に向け取り組む必要がある。
ネットからのコメント
1、先日、熊の餌不足が原因で人里に降りてこないようドングリを植樹する猟師さんの記事を見ました。場所により原因は違うとは思いますが、山の木を成長が早く木材に使えるよう杉に変えた事も長期的に動物達の餌不足に繋がっているそうです。個体数を減らした後の対策としてこのような地道な活動は素晴らしいと思います。
2、山に餌がない訳では無く、暑さで栗などの作物が遅かったり少なかったりここ数年の猛暑は山にも影響を与えている餌を求めて彷徨った熊が里に降りてるもう少し夏の気温が下がればまだマシなのだがしかし、一度里に降りてきた熊はまた戻ってくるよ
3、今年の駆除数が9,765頭という数字を見ると、推定生息数4万4千頭という統計には不確実性を感じます。自然界の個体数は、観測の難しさや繁殖の変動で誤差が生じやすいものです。駆除数が全体の約20%に達している現状は、推定値が過小評価されている可能性を示唆します。山岳地帯や広大な森林での調査は困難で、モデルによる推定には限界があり、実際にはもっと多く生息しているかもしれません。
一方で出没件数の増加は、人と野生動物の距離が縮まっている証拠です。現在の状況は、農作物被害や人身事故を防ぐため、駆除はやむを得ない事態ですが、同時に生態系のバランスを崩さないよう慎重な管理が求められます。自然と人間社会は複雑な関係があります。だからこそ、感情的にならず、データと現場の知見をもとに、冷静な議論と対策を進めることが大切だと思います。
4、熊が人里に来ちゃうのは、個体数の問題もあるだろうけど、(熊が出るような)地方の高齢化、過疎化も影響してると思う昔なら、裏山の下草刈ったり、木々を間引いたりして、山と人家との境目が明確だったが、今は高齢でそんな事をしてくれる人が少ない。また、庭先の柿すら取れないので、それ目当てで熊が寄ってくるという悪い状況。日本の少子高齢化を考えると、今後も熊騒動はある程度続くと思う
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/28c4ae278d34231885e96ab6de9520d9e6e94129,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]