昨今の教員不足を背景に、千葉県の公立校では塾講師を活用し、学力向上を図る取り組みが進められています。塾講師は公立小中学校で、教員の補助として授業に参加し、さらには放課後の補習を担当しています。この試みは令和5年度より導入され、小学校6年生の算数や中学校3年生の英語と数学といった科目において実施されました。結果として、全国テストで成績が向上するなどの効果が報告されており、塾と学校の教え方の相乗効果が確認されています。
ただし、全ての学校に予算を割り当てることは難しいため、今後は市町村単位での展開が期待されています。

千葉県の取り組みは、学校教育に新たな視点をもたらしましたが、根本的な教員不足の解決には至っていません。日本版「サプライティーチャー」としての塾講師導入は、緊急措置としての効果がありつつも、本質的には教育制度の構造改革が必要です。現在、塾講師の活用は一時的な対策に過ぎず、教育の質の一貫性や教員の働き方改革という観点では十分とは言えません。具体的な解決策としては、教職課程の見直しによる教員の育成強化、IT技術を利用した効率的な授業プランニング、地域に根ざした教育支援体制の構築が挙げられます。これらの施策を通じて、塾と学校の指導法を上手くかみ合わせ、教育の質を社会全体で底上げしていく必要があります。
ネットからのコメント
1、塾講師から教員に転職したものです塾講師の教え方が教え込みだ、と否定的に捉えがちな教員もいると感じますしかし、塾講師が何でもかんでも結論だけ教え込んでいるわけではありません理屈を説明すべき点はキチンと時間をかけて伝えていますただし、塾はある程度同じ学力の生徒を同時に教えるため、生徒からすると「塾の方がわかりやすい」と感じる可能性はあります
2、>塾講師は学習指導要領を読み込んでいるわけではないので、主体的・対話的で深い学びという視点ではない部分もありました。やはり現行の学習指導要領が多くを求めすぎな気がします。いわゆるペーパーテストで学力を計ろうとするのであれば、塾講師による授業や模試が有効でしょう。しかし、今の学校には、探究的な学びや道徳教育、そして非認知能力まで求めているのです。美味しいところだけを塾に持って行かれている気がしてしまいます。やはり次期学習指導要領では目指すべきものを明確にしていただき、内容の精選が必要だと感じます。
3、初めての知識を広く網羅しながら決められた時間数で教えなければいけない学校の先生と、ピンポイントで学習を深める塾講師とがいるのは理想的ですよね。
特に、学校の先生が注力して教えている箇所や、定期テストに対して理想的効果的なアドバイスを共有しているだろうというのが相乗効果でテストの点が取れるようになる要因でしょう。繋がりのない塾で指導をうけても、なかなか学校の授業と噛み合わなかったりして点数アップに繋がりにくい時も少なくないですから。これで内申点が上がって、高校のレベルを上げられたらすごくいいよね。ただ、実施される学校とされない学校の違いが子供たちにとって不公平にならないのかとちょっと思う。
4、これ、本気で言ってるのかな?塾講師もしたことあるけど、教員とは全く異質な仕事だよ。塾講師はテストの傾向を分析し、点数を取らせるのが至上命題。教員は、考えさせるのが仕事。あえて教えないことも多い。指導的立場でもあるから、面白おかしくもしてられない。親よりも、たまに来る叔父さんの方が魅力的に感じるのに似ている。仕事を切り分けるってのなら賛成するよ。塾講師は大学生のバイトでもできるし、それなりの結果を残せるだろう。しかし、教員として、指導的立場にいるスキルは塾講師じゃ、太刀打ちできないよ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/cf9dd1122c2aaa5db632ffc105a8f87f0d8aeb71,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]