兵庫県の竹内英明・元県議が内部告発文書問題を受けて昨年11月に辞職後、誹謗中傷にさらされ、今年1月に自死。名誉毀損容疑で政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者が逮捕・起訴された。問題は「犬笛」、つまり特定集団に向けたメッセージがSNSで拡散され、羊飼い形式で集団攻撃を煽動する点。弁護士の大前治は犬笛行為の凶悪性を訴え、ネット上での犯罪性に警鐘を鳴らしている。

今回の件を通じて法律による抑止が試みられるが、根本的な解決には至っていない。

犬笛による集団攻撃は、個人の生活を破壊する悪しき現象である。この異常な状態を見過ごしてはいけない。まず、法律の強化が必要だ。プラットフォームに対し、誹謗中傷の監視を強化し、投稿者を特定しやすくする技術の導入を検討せねばならない。メディアリテラシーの強化が重要である。個々の参加者に、情報の真意を見極める能力を養う支援を行うことで、犬笛に惑わされない社会を構築できるだろう。そして、司法と技術の両側面からのアプローチが求められる。真の正義感がある人々は、他者の声に耳を傾ける余裕を持つべきである。この悪循環を断ち切るためには、法律による抑止と、個人の社会的責任を自覚する教育が必要だ。権力者の偽情報に惑わされないことが、我々が求める社会への第一歩となる。

ネットからのコメント

1、「犬笛」という表現は少し違うと思う。犬笛で訓練された犬はきちんと制御が効く。しかしSNSで踊らされた人間は訓練などされているはずもなく、制御も効かない。どちらかと言うと「蟲笛」とかの方が近いと思う。

2、記事内で犬笛と呼ばれる行為は、法に照らして違法性が高いことは道理です。 そのような行為に容易に走るのは、経験の浅さも一因のように感じます。 ひとつの行為がどのような結果を生む”可能性”があるのか、想像することの出来る経験値があれば、安易に人を傷つけるような行動はしない、と思います。 他方、件の兵庫県知事に関する問題を見ても判るように、現在の日本のマスコミが彼らのイデオロギーや主張に偏った放送を平気で”今も”垂れ流している現実も、大きな問題だと思います。 ウェブ上で活発に情報を得ようとする人々はマスコミへの不信感が強く、時として素性の怪しい情報に翻弄されることもあるようです。 しかしここでも私たちはメディアリテラシーを強く求められ、法に則った抑制的な行動をすべきなのは、言うまでもありません。

3、情報を晒して、そこに苦情や抗議を送れと言った意図を感じるような事をするのは、酷いと思います。月亭氏を見て思ったのは、維新の藤田氏が取材記者のプライバシー情報を晒した、あれと同じだと思いました。与党の共同代表が反共の犬笛を使い、共産嫌いの方々に向けて、ここに送って苦情や抗議しろとそう言った意図があってやったのだろうと思います。連立の与党代表が、立花被告と同じような事をやっているのだから、この犬笛問題は深刻だと思います。

4、ちょっと違和感を感じますね。ネットの登場以前からメディアが大衆を煽って著名人を社会的に追い詰めるなんてことはよくあった話。兵庫政争の一例だけが犬笛でなく、あらゆるメディアが犬笛の温床である事は自覚し注意しなければならない。