高崎市は、子育て世帯を支援するため来年度から市内の全小学校で開門時間を午前7時に早める方針を発表しました。しかし、全群馬教職員組合と市の教職員組合がこれに反対し、撤回を求める声明を出しました。彼らは、開門作業は市の校務員が行うことになっているものの、教職員には子どもたちの安全管理の責任が生じ、負担が増えると主張しています。

また、こうした早朝開門の制度が長期的に学校や教師を疲弊させ、子どもたちにも不利益をもたらすと警鐘を鳴らしています。一方で、市の教育委員会は、この方針が働き方の変化に対応するものであり、小学校長会とは協議の上で了承を得ていると述べました。

教職員組合が主張する通り、高崎市の開門時間を午前7時に早める施策は、表面的には子育て世帯への支援策に見えますが、実際には教育現場にさらなる負担を強いる可能性が高いです。まず、学校の開門時間が早まることで、安全管理の責任が教職員に重くのしかかり、職務時間や負担が増大します。これは合理的なバックアップ体制の欠如を露わにしており、制度の欠陥が明白です。また、市側の「協議が成立している」との主張には透明性が欠けており、組合から出された要求が無視されている可能性も無視できません。

解決策として、まず第一に、労働環境の改善を図るために、教職員の実働時間の見直しと、適切な報酬の再評価が急務です。次に、子どもの安全を守る専門スタッフの配置や、地域コミュニティとの協力体制を強化し、教職員の負担を軽減する仕組みを整備することが求められます。また、保護者を交えた公開協議を通じて、幅広い視点を反映した制度設計を行うことが不可欠です。結局のところ、教育の現場で無理を強いれば、そのひずみは子どもたちに直接影響を及ぼすのです。

ネットからのコメント

1、市長と市議会議員の皆様で決めたのだから、市長と市議会議員で毎朝各校の校門に行って7時に開門し、先生方が来る8時くらいまで責任を持って子どもの面倒を見ていればいいのでは？市役所から1番離れているであろう倉渕とか新町の小学校から市役所に出向いても9時くらいには来れるでしょ。それからそれぞれ公務を行えば良いかと思います。

2、絶対に許してはいけないことです。現状ですら「なし崩し的に、もしくは善意の上に成り立っている無賃労働なのに責任が生じる仕事」が無数にある。「校務員(用務員)が開けるから」と始め、「子どもたちのために」という絶対に断れないお題目をかかげ、手を替え品を替え強制力を持って教員を配置します。

教員なら誰もが確信を持って言える「絶対そうなる」です。予算を充て、人(教員以外)を配置した上での発表以外は信用できません。(この条件だってぐだぐだ言って無償で教員を配置するはずです)

3、学校は福祉機関ではありません。教育活動に福祉活動を滑り込ませることには、道理がありません。早朝の子育て支援をするのであれば、子育て支援組織を役所が用意することです。充分な報酬があれば、就労希望者はいます。

4、見通しが甘すぎます。学校の玄関が開く時間前に保護者の都合で登校している児童が私の勤務校では少なからずいますが、玄関前で待っているだけでもトラブルが起こる…それが学校です。ひどい例だと「水筒で殴った。」なんて事例も…。職員の勤務開始時間は多くの学校で8時〜8時半の間だと思います。それなのに門や玄関は8時前に開けます。そもそもそうした学校文化がおかしいです。そして、高崎市のやろうとしていることは、一番大事な児童生徒の安全確保ができないと思います。