今年7月、和歌山県紀勢本線の初島駅で、世界初の3Dプリンターを用いた駅舎が供用開始されました。この駅舎は、費用が伝統的な建設方法より3割削減され、工期も1ヶ月短縮されるなどの利点があります。駅舎の構造はホームと跨線橋で結ばれた簡易改札通路で、触感は通常と異なりますが、耐震性や耐火性などは木造住宅を上回るといいます。一方で、輸送や設置にはスペースが必要で、輸送中の衝撃で損傷するリスクがあり、コストが増える可能性があります。

次に、この記事に基づくコメントを示します。
3Dプリンターを用いた初島駅の駅舎建設は、技術革新の象徴的な試みです。コスト削減や工期短縮といった表面的な利点が、私たちに新しい建設方法への期待を抱かせていますが、ここではその一方で潜在的な課題にも目を向ける必要があります。建設現場のスペース確保や輸送中の衝撃による損傷リスクなど、3Dプリンター技術の適用にはまだ試行錯誤が必要とされます。これらを克服するために、異なる輸送技術や作業スペースの最適化を探ることが急務です。
さらに、この技術を他の公共施設や一般住宅にも応用する際の維持管理の面でも準備が求められます。将来のメンテナンス方法の確立や予想される寿命の把握が鍵となるでしょう。技術革新がもたらす社会的な利益とリスクを冷静に比較しながら、将来の建設技術の可能性により良い形で備えることが不可欠です。
3Dプリンターが新たな建設時代の到来を告げる起点となるかは今後の課題解決にかかっていると言えます。
ネットからのコメント
1、建築設計やってます。ある施設経営者から、3Dプリンターの営業さんの話を聞くと木造より安そうだからできないかと相談がありました。確かに、この駅舎のように吹きさらしの建物のガワをつくるだけならいいかもしれませんが、人が居室として使う建物となると、結局内側にもう一回下地を組んで、断熱材を敷設して、ボードを張って、壁紙を張るという、普通の建物と同じ工程を踏まないといけません。窓枠の取り付けも特殊なので、結局割高になってしまいます。また現状の建築基準法ですと確認申請のハードルがかなり高いです。
2、海外での現場ですが、3Dプリンターで家を造っている動画を見てみました。数メートルもあるX-Y-Zアームのプリンターは、建築現場に持ち込んで稼働するようです。10cm程度のノズルがついていて、そこからコンクリートモルタルがでてきます。もちろん表面はなめらかではありません。上塗りや外壁は従来通りでしょうか。
住むにはどうかと思いますが、倉庫や作業場ならいいかも、という感じです。
3、とても面白いアプローチだと思います。現地で作るのではなく他所で安価に作ったものを運ぶ、というところにいくつか問題点があるというのはよくわかりましたが、作る人そのものが地方に欠けている今となっては、将来につながる技術になるのではないかなあと思います。まだまだ課題が多いというだけの話で、その改善を生涯の仕事として今後も努めていくのでしょう。私は応援したいと思います。
4、まだ技術が初期段階だから、体を張った実験。課題がが出てきてブラッシュアップされてそのうち使えるものになる。頑丈さもスペック上は問題ないが、10年くらいは経過して、状況検証しないとなんとも言えない。多分そのうちコンクリート関連は工場モジュール方式と、現地3Dプリント方式になって行くのだと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/da58f51827b462663b9e2983a5427e66c345bba7,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]