7月30日午前9時40分、ロシアのカムチャツカ半島沖でM8.8の地震が発生し、津波警報が出されました。この影響で、静岡県内ではJR東海道線などが運休し、229カ所の避難所に8203人が避難しました。しかし、静岡大学工学部は警報発令後の午前10時5分に、「津波警報が出ていますが、期末試験は通常通り行う」というメールを学生に送りました。
この対応に対し、SNS上で「何が起こったら休講になるのか」という批判の声が広がり、投稿は772万回表示されました。その後、大学は1時間半後に「安全を最優先に」という旨の再連絡を行い、追試や補講を行うことを伝えました。大学は「混乱と不安を与えた」と反省を表明しました。
この事件は、大学の危機管理能力の欠如が際立って問題視されるべき事例です。津波警報という非常事態の中で学生の安全よりも試験実施を優先した判断は、非常に問題です。まず、策定されていたはずの災害対応マニュアルが適切に機能しなかったことが明らかです。そして、全学的な判断ができず、各部主体での対応に留まったことが混乱を招きました。この事例から、いくつかの解決策が考えられます。まず、災害時の迅速かつ的確な対応を可能にするため、全学共通のリアルタイムな連絡体制を確立することが必要です。
次に、マニュアルの徹底的な見直しと訓練を強化し、非常時に即応できる体制を整備することが重要です。さらに、学生の意見を取り入れた危機管理ワークショップや日常的なシミュレーション訓練を行い、リアルな場面での判断力を育成することも大切です。この経験を通じ、我々は、命の尊さと安全の優先順位を再確認する必要があります。
ネットからのコメント
1、警報発表当時の記事のコメントにもありましたが、南海トラフ地震(東海地震)に備えると何十年も前からやってる地域でこの体たらく。沿岸部在住の学生もいるんだから、安全確保して次の指示を待てでいいのに。
大学は内陸だから関係ないとか学部が勝手に先走ったとかガバナンスの問題じゃなく、命を守る行動が最優先だという価値観を大事にしてほしい。
2、カムチャッカでの大地震による津波警報が出ているけど、静大工学部のある場所は津波の被害がないと予想される安全な場所にあるから試験はできると判断したのだと思う。そう、大学まで辿りたければ問題なく試験は受けられる。だが学生さんは大学のすぐそばに住んでいるとも限らず、JRが止まってる状態では移動できない人も出るし、沿岸部に住む人は避難を最優先にしなくてはならないということを考えずに判断したと思う。あまりにも学生より大学の都合を優先していてちょっと呆れた。
3、学校は高台にあるとのことで、私も津波の直接の被害は全くないだろうと思うけど、公共交通機関などの運休や、学生の家が海岸近くにあるとか家族が住んでいるとかなどの理由で避難活動などのため学校に行けない・行き難い理由があるかも知れない。教育機関としては休校にすべきだな。じゃ、注意報ならどうするか。この場合は学校に来れない学生には追試をする、とアナウンスすればよいのではないか。
4、誰かが強行路線を打ち出すと、それに同調する判断の流れができ、加えて「甘やかすな!」という本音が出たのですね。避難対応以前に、教務の緊急時対応が学生に示されてないということが露呈してしまったのですね。富士山のこともあるから、今から考えておいたほうがいいですよ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/9b2f7cf865656bf1fa3b734c79488d9d526bea28,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]