日時や場所: 春名風花さんの訴訟に関する事件は2024年5月に横浜地裁で判決が下され、7月に最高裁で判決が確定しました。
事件の流れ: 小学生時代から誹謗中傷を受け続けた春名さんは、中学生の頃から執拗に投稿してきた男性を相手取り訴訟を行いました。結果として、弁護士を通じて法的措置を取り、多数の悪意ある投稿に対して名誉毀損および侮辱を認められ、男性に計377万5000円の賠償を命じましたが、通常の賠償額より低額であり不服として控訴されました。
最終的には控訴が棄却され、支払いが開始されています。
結果: 差し押さえを経て、男性の給与から月々の支払いが10年間続けられることになりました。
中傷問題の現状は極めて深刻です。春名風花さんが受けた批判は、SNSの匿名性を盾にした悪質な誹謗中傷がいかに個人を長期間にわたって傷つけ得るかを示しています。この不当な攻撃に対して、法的措置を取ることが可能となったことは、進展として評価されるべきですが、実際の賠償額や裁判の手続きにおける負担を考えると、制度の欠陥は依然として露わです。
この問題の本質は、現行の法律が誹謗中傷の深刻さを十分に評価できないことであり、実際の損害が適切に賠償されないという制度的欠陥があります。また、SNSプラットフォームの対応の遅れや曖昧さも一因として考えられます。
具体的な解決策としては、1)賠償額の基準を現実と一致させ、被害者の負担を軽減する制度改正、2)プラットフォームにおける常習的な悪質ユーザーへの迅速かつ厳格な対策の義務化、3)誹謗中傷の常習性を重犯罪として扱う法律の整備が考えられます。
これらの改善がなされなければ、表現の自由を盾にした暴力的言葉による被害が続くことになり、真の自由とは程遠い状態が続くでしょう。社会は、個人の尊厳を守るための強力な取組を求めています。春名さんの経験は価値ある警鐘であり、私たちが法の欠陥を正すべき理由を具体的に示しています。
ネットからのコメント
1、昨今では三上悠亜氏がXで書いていたことですが、大抵こういった相手は損害賠償請求が通っても、いわゆる無敵の人で賠償金の支払能力が無いことが多く、結局は泣き寝入りとなることもあるようです。
金のかからない暇潰し、娯楽と思っている人が多額の賠償金でツケを支払わされるとなっても、現実的にはそのツケをきっちり払わさせるのもなかなか難しく、そこをどうしていくかは次のステップなのかもしれません。
2、この誹謗中傷をして、賠償責任を負った人間に関して言えば、しっかり司法で行動の制限を掛けるべきかと思う。特に逆恨みで、直接加害のようなことが起こってしまっては、元も子もなくなる。そうした法整備も併せて進めて、被害者の権利が守られると思います。
3、正直ここまで自分の「被害者物語」を一貫して語り続けられるのは、春名風花さんならではの才能だと思います。普通の人ならとっくに心折れて静かに暮らしてしまうところを、10年以上にわたって粘り強く世間にアピールし続けるのは、まさに鋼のメンタル。ある意味、日本のネット史に名を刻んだ功労者でしょう。そして24歳にして「誹謗中傷と闘った第一人者」みたいな立ち位置を確立しているのも驚きです。俳優や声優としての活動よりも、この「訴訟実績」で有名になった人なんて、唯一無二じゃないでしょうか。
ここまでキャリアの軸を徹底できる姿勢は尊敬に値します。これからもぜひ「誹謗中傷対応のプロ」として芸能界で輝いてほしいです。演技の仕事よりも、そちらの方が天職なんじゃないかとすら思いますね。
4、春名さんが、未成年のころから、ずっと闘い続けて来られたことに敬服します。SNSが開く未来は、誰もが自由に発信できる輝かしいものだったはずなのに、悪用しようとすればできてしまう暗黒面を刺激してしまった。今は、誹謗中傷が検挙されるハードルは低く、かかる時間も短くなってきているが、それは春名さんのような方が先頭を切って訴えてきたからこそだと思う。一方で誹謗中傷は現在も止むことがない。中傷される方に責任があるという思考を正しいと思い込んでいるからだ。ヤフコメでも、侮辱的なコメントをこれでもかとつけられている人がいる。そこには邪な共感が渦を巻いて広がっている。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/88969b61eec6de395c6cd2c285d598d9bc49cb79,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]