探究学習は近年注目されている教育手法で、高校生が主体的にテーマを設定し、教科を横断的に学びを深めることを指します。これにより、高校生が大学の研究者へ無償での問い合わせを行い、研究者の負担が増加しています。研究者が受験者を個別に支援すると入試の公平性が損なわれる懸念があり、探究学習の成果が大学入試に利用されている実態があります。
問題解決には、自治体や学校が予算を活用したコーディネーターの配置、教育リソースの集約、大学と高校間のコンソーシアム設立が考えられます。

研究者の無償労働を求める探究学習は、教育制度の欠陥を露呈しています。現状のままでは、探究学習が生徒には知的成長をもたらしうるが、大学受験の手段化や研究者の貴重な時間を奪っていることも事実です。社会の学びが持続可能であるためには、制度的な改革が必要です。まず、教員やコーディネーターによる探究学習の支援体制を強化し、生徒の自主性を育むと同時に専門的な援助が必要な場面では効率的に専門家と連携できる仕組み作りが必須です。また、地域資源や企業の協力も得て多くの人が教育に関われる環境を整えることが重要です。最後に、大学受験との関連性を見直し、公平性を守るためのガイドラインや制約を設けるべきです。
探究学習が意義ある教育改革となるためには、より公平で持続可能な仕組みを構築する必要があります。
ネットからのコメント
1、本当にその通り。探求学習は、探求する姿勢を身につけることが目的で、結果を求めるものではないと思う。専門的なことについて安易に大学教授に答えを求めても、高校生にわかるレベルの指導は大変だろうし、高校生も教授の話を理解するのが大変だ。一方、検索すれば、すぐAI要約などが出てきて、簡便なまとめをしてくれる。このようなものに依存したのでは、肝心な「探究姿勢」がおろそかになる。大学にまで問い合わせしてくるような熱心な生徒には、「この本を読むといいよ」というアドバイスでよいと思う。
2、大学教員に個別に問い合わせするのはここで指摘されているように問題だし、業者に何かを頼んだとて業者もしょせん素人。お金だけとられるようなもの。総合型選抜をする大学側も完成した研究を求めているわけではない。ましてや業者主催のコンテストでの賞はまともな大学は気にもしていない。教員と生徒でできる範囲でどこまで掘り下げられたか、広げられたか、が重要なので勘違いしないで取り組んでほしい。
3、弁護士の相談料でも美容室でも、なぜ高いかといえば対応する時間に対する人件費があるからです。にも関らず、探究学習が大学教員の貴重な時間を無償で奪うことになるのは大問題ではないかと思います。高校の探究学習は文部科学省が2022年から高校で導入した必修科目なんですね。近年、企業でも自治体でも、評価制度や目標面談の為に、何か新しいことをしなければならないという圧力が強いように思います。探究学習もそうした流れの中で出来た制度という気がしてしまいますね。そもそも好奇心が強い学生は、昔から気になる事があれば独自にネットや図書館で調べ物をし、さらに自分で思索を巡らせて来たと思います。
4、高校の先生方も探究のノウハウを十分に持っている訳でなく、大学の方も学生募集に繋がるならば、とか、自分の専門に興味を持つ若者は応援したいとか、という側面もあるだろう。大学の学生に対する指導や教員の研究者としての活動に使う時間やエネルギーを削るのは本末転倒だと思う。高校生くらいだと知的創造の成果もタダで使い放題みたいな感覚を持っているような気がするけど、知に対する敬意もないし、自分が創造する側に立つ気概はなく、消費するマインドが強いような気がする。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/778c3b5340a647494ea2d92f0b1c294b99924994,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]