事件概要
2025年7月31日、日本原子力研究開発機構は、東京電力福島第一原子力発電所から初めて試験的に取り出したデブリについて、予想以上にもろく、「人力で砕くことができた」と発表した。このデブリは、核燃料の主要成分である放射性物質「ウラン」や溶け落ちた金属などで構成されており、これらが異なる溶ける温度により、もろい構造になったと分析されている。
デブリは約0.7グラムで、昨年11月に福島第一原発の2号機から回収された。この発見は、今後本格的なデブリ取り出し作業において、デブリを削り、小さくして回収する工法に役立つ情報とされている。東電は2037年以降に本格的なデブリ取り出しを開始する予定だ。
コメント
福島第一原発のデブリ問題は、依然として我々の前に大きな課題を突きつけている。今回の発表で明らかになったように、デブリが「人力で砕けるほどもろい」という事実は、これまでの想定を大きく覆すものだ。このような状況は、事故当初から続く課題であり、現場の安全管理や作業の精密さに対して、今後の対策がより一層重要であることを改めて認識させる。
原子力発電所の事故後の処理は、単に技術的な問題にとどまらず、公共の安全や社会的信頼に深く関わる問題である。
今回のデブリ取り出し作業での発見が示す通り、計画段階での不確実性を少しでも減らすためには、次の3点が求められる。まず、現場での分析を徹底し、デブリの状態に関するデータを可能な限り精緻化すること。次に、作業員の安全を最優先にした作業方法の再評価を行い、必要な場合は新しい技術の導入を早急に検討すること。そして、デブリ取り出しの進行に合わせて、進捗報告を透明かつ定期的に行い、国民への信頼回復を図ることだ。
デブリ処理が進むことで、福島第一原発の跡地が一歩でも安全な場所へと進化することを期待するが、その道は険しい。現状を正視し、必要な対策を迅速に実行することが、社会全体の未来を守るために不可欠だ。
ネットからのコメント
1、試験環境で人力で砕けたことからコンクリを砕く油圧ブレーカーのような重機が無ければ砕けない硬さ。というわけではなく小型ロボットでも砕いて小さくできる可能性があることが分かった。という記事にもかかわらず、本番でも人が砕いて撤去するのか。とツッコんでいるコメントばかりで驚きです。書いている本人も本気で人間が入って撤去すると思っているわけではないでしょうが、意地悪なコメントをするほど嫌なことでもあったんですかね。
土日休みの人は明日で最後です。頑張りましょう。
2、人力で砕けるということは成分の比率によるだろうけれど遠隔操縦で細かくデブリを砕くにしても、大層なドリルとか破砕装置は不要ということよね。逆に言えば慎重に扱わないと放射性の粉末が拡散しやすかったりするかもね
3、炉心溶融を起こし、どこまで達しているかわからない、どこから水が抜けてるかすらわからない、そんな状態でデブリを砕くことのリスクもあると思います。改めて とてつもなく とんでもなく あってはならない 事故を起こした、という自覚はあるのかと問いたい。毎回 投稿している東京大学の専門家、失敗はつきものだ、乗り越えれば進歩すると毎回書いている。しかし、炉心溶融という事態はそれをはるかに超える恐ろしい結果である。
4、人力でも砕けるほど脆いという事は、あまりパワーがないロボットアーム程度でも砕いて回収できるという事。今まで未知数だった回収作業の見通しが立てるようになる。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/c86e688822c1c7141ff66b974d67f0bfdd8d410f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]