事件概要
子役育成やタレントのマネジメントを手がけてきた「宝映テレビプロダクション」(東京都新宿区)が、2025年7月17日に東京地裁へ自己破産を申請し、同月30日に破産手続き開始決定を受けた。1977年設立の同社は、2005年に約1億4900万円の年収入を計上していたが、少子化やコロナ禍の影響で経営が悪化し、2025年1月に事業停止。
2024年の年収入は約6100万円にまで減少。負債総額は約1億140万円、債権者数は約738名にのぼり、大半はエキストラらへの未払いである。
コメント
タレントを夢見る多くの若者を支えてきた老舗プロダクションが、未払いのまま破産するという事実に、大きな社会的問題が浮き彫りになる。特に738名中700名以上がエキストラや関係者への未払いという構造は、業界の“使い捨て”体質を物語っている。
根本的な原因は、芸能業界における雇用と報酬の不透明さにある。とくにエキストラや下積みタレントは、契約書なし・口頭約束のみという慣行が横行し、法的保護の網から漏れやすい。また、少子化や感染症など外的要因に対するリスク管理が不十分だったことも経営破綻を加速させた。
解決策としては、①すべての出演・登録者に対する書面契約の義務化、②芸能プロダクションに対する財務公開と監査制度の導入、③破綻時に従業員・出演者を優先して保護する補償基金の整備、が急務である。
夢を売る業界が、夢を踏みにじる構造を放置してはならない。華やかさの裏にある冷酷な現実を見つめ、制度的な再構築が問われている。
ネットからのコメント
1、昔は新聞に大きく広告をぶち抜きで子役や一般タレント志望を集めていました。受験?すると大体は合格してしまうが指導料やら色々な経費を納めたり月謝も有り所属はしてるが大半は仕事が無い!と言う状態は有名だったあんな商売していたら倒産もするでしょう。
2、大昔ですがこちらのプロダクションは、渋谷のスクランブル交差点付近で、複数人がスカウトしまくってました。私も何度も声をかけられ、胡散臭かったです。所属というより登録制で、いわゆるエキストラ専門の派遣会社みたいでしたよ。まだあったんだ…と懐かしくなりました。
3、今やCG&AIでかなりの部分まで映像作れるみたいだし、実写部門はこれからツライだろうね。
これは個人的な見解だけど、よく「オカルト映像~」なんて番組あるけど、アレに出てくる映像の中には相当数「作り物」が紛れてると思う。むしろ、「ワタシこんなの作れます」なんてPRの為の映像や動画が流れ流れて番組に拾われたなんて事例も多いと思う。
4、エキストラも大きく分けて2種類あって、事務所に所属して事務所から仕事としてオファーされて手当もらう人、基本その他大勢だけど固定した役や演技指導があったり台詞があったりと役者さんとして扱われることもある。ボランティアエキストラってのもあって一般公募や手配業者に登録して自分で応募、基本無償(ノベルティがもらえたりする)、現場ではお客さん扱いでキツいことは言われないけど基本舞台背景としての扱い。予算的にボランティアの動員が増えてたんだけどコロナを境に出来るだけ出演者を絞るような感じになった気がする。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/4ccb73d59dc76072ce1464b7f7373f3f8f9aab78,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]