北越急行(新潟県南魚沼市)では、鉄道ファンを引きつける「ナイトタートル~夜のトンネル探検」ツアーが開催されました。7月5日に行われたこのイベントには、定員の2倍以上の応募があり、抽選で選ばれた23名が参加しました。ツアーは、終電後の11時40分に六日町駅から始まり、普段は立ち入り禁止のトンネル内を徒歩で探索する内容です。
参加者は、寒さの中、美佐島駅で下車し、赤倉トンネルや旧変電所を見学し、しんざ駅まで線路設備を学びながら歩きました。その後、鍋立山トンネルを訪れ、最終的に六日町に戻る列車では夜明けの景色を楽しみました。一方、北越急行は収益の約9割を占めていた特急「はくたか」を失ったことで、苦しい経営が続いています。2024年度は8億2045万円の赤字、内部留保は最盛期の約半分になっており、この状況から脱却する新たな公共交通のビジョンが必要と考えられています。
北越急行の厳しい経営環境は、鉄道会社が抱える公共交通の危機を浮き彫りにしています。鉄道は一度築かれると簡単には移動できないインフラです。北越急行は一昔前、第三セクターの中でも優良企業でしたが、新幹線の開業によってドル箱特急を失い、その運命は反転しました。
本質的な問題は、地域の公共交通全体のあり方であり、北越急行だけでは解決できない構造的な課題が存在します。具体的解決策として、まずは県や地域が鉄道を含む公共交通の未来像を明示することが必要です。また、地域住民や観光客が利用しやすい料金体系の見直し、そしてバスやタクシーとの連携強化により、地域の移動を支える公共交通網の構築が求められます。「新幹線便利、ローカル線は不便」という価値観ではなく、地域資源としての鉄道をどう持続可能にするか。この課題への対応が、未来の地域活性化に繋がるのです。
ネットからのコメント
1、普通や快速では大した収益にならず,特急はくたかの運賃や特急料金で稼いでいました。北陸新幹線の開業後の収益減を見越して内部留保を積み上げてきたのです。この路線は旅客車両用に路盤を造ったため,重量のある貨物列車は走ることができません。よって貨物線に転用できないのです。まずは地元民が乗る。自治体職員が乗れば住民も乗ります。大人が乗れば子どもも乗ります。まずは乗る習慣をつけることです。
2、在来線はくたかが無くなったことから、JRが上越線や信越線の除雪を放棄して終日運休となる日がとにかく増えた。
ほくほく線内では雪では滅多に運休しないが、越後湯沢や直江津に移動できてこその利用価値である。即ちJRの除雪体制不備で利益が逸失する機会が増えたことは本当に気の毒だと思う。
3、JRをはじめ地方の鉄道はどこも苦戦を強いられているようですね。絶対的人口が少ない上に、地方はクルマ社会で利用者はクルマを持たない子供や高齢者に限定されて大きな収益は見込めない。何らかの特色を出して観光客の誘致を頑張るしか無いのだろう。
4、JRの速達バイパス路線として機能し続けている伊勢鉄道や智頭急行とは対照的な状況になってしまいましたね。伊勢鉄道にしても、列車本数や利用状況から見て全利用者の半数以上は快速みえの利用客でしょう。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/29a553d53131a39dd065d0ae519dc8e73fd6e277,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]