日本の外食チェーンが中国市場に挑戦する中で、くら寿司は撤退を決定しました。吉野家やサイゼリヤといった成功例も少数に留まり、多くの企業が苦戦しています。くら寿司は2023年6月に中国本土進出し、上海に3店舗を展開しましたが、現地のニーズを捉えられず、原材料費の高騰や中国経済の悪化も重なり、現地では累計11億円の損失を計上しました。
中国市場は100兆円の巨大市場という期待がある一方で、現地の嗜好や価格競争力の不足が日本企業の進出に壁となっている現状が浮き彫りとなっています。
日本の外食チェーンが中国市場で苦戦する原因は、単に味の問題を超えて複雑なものです。くら寿司の撤退を通じて、現地の消費者ニーズへの理解不足が見えてきました。市場のポテンシャルを正しく評価せずに、大胆な進出を試みるだけでは持続可能な成功は得られません。まず、日本式の味付けやサービスが当たり前ではないことを認識し、現地の文化や消費者の嗜好を深く理解すべきです。次に、価格設定の見直しが効果的です。日本市場と異なる購買力を持つ消費者に対し、柔軟な価格戦略を展開することで競争力を高めることが必要です。さらに、現地企業とのパートナーシップやフランチャイズ契約を通じて地元の経営ノウハウを活用し、うまく現地化することが求められます。
総じて、巨大市場の夢に振り回されるのではなく、緻密な戦略と現地文化への尊重によって真の成功を目指す姿勢が企業に求められています。
ネットからのコメント
1、日本の飲食店の低価格や公共交通機関の定時運行など根本的に国民の民度の高さに依存し本来懸かるであろう経費・人件費を抑えているからという側面があります。飲食店なら、食べ散らかす人は居らず、混んでいても何も言わなくても列に並び静かに待つ。これも、ホールスタッフや案内スタッフの減少に寄与するし、厨房スタッフもマニュアル通りの仕事を完璧にこなそうとするからクレームが少なく、クレームに対応するスタッフの人員を減らせる。電車なども、特に案内されずとも列に並び、降りる人優先は徹底されており短時間に乗り降りが完結し、定時運行が実現しています。上記のような日本人なら当たり前の事が外国ではいちいち非常識な事ですからスタッフの増員やクレーム処理により経費がかさみ日本式の経営は難しいのでしょう。
2、日本に進出した米国サービス業を観ると理解出来る。定着するにはその国の人々が文化的に欧米寄りにならないとムリ。
中国は国内競合企業が多い上、その企業の「中国風方式」に慣れ親しんでいる。バロメーターになるのは意外にも、海外に出かける中国人旅行客の「マナー」かもしれない。外国の「ルール」が守れる「文化的知性」が身に付いた世代が登場しない限り、外国企業のやり方は定着しないのではないか・・・と個人的に思います。
3、以前より人件費が高くなり、政治的リスクがある国に投資するメリットが少ないんでしょう。従業員の教育も日本のような訳にはいかないし、倫理観や価値観も違うので、労務管理も簡単にはいかない。他に投資先がないなら別だが、あえてこの国を選択する必要はないと思うが。
4、日本だとラーメン・回転寿司・牛丼は、ファーストフード的な感覚だと思うんですが、海外だと日本式のレストラン的なプライスタグで提供されてますね。味千ラーメンは駐在してる日本人には大変ありがたい存在ですが、現地の方々が度々通えるようなお店じゃないです。地元の食堂とかに行けば、もっと安くて食べなれた味のものが出て来るから、「日式」のお店には結構な強敵じゃないですかね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/116862fa0d09b89a60d815ea0f89be18fa202410,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]