日本の全国書店数が2023年度末で9993店となり、ついに1万店を割り込んだとの報告が出ました。ピーク時の1998年度には全国に2万4237店が存在していましたが、インターネットの普及やネット書店の台頭により、この25年間で4割以上が減少しました。昨年度だけでも424店が閉店しています。紙の出版市場も厳しく、2022年度の推定販売金額は50年ぶりに1兆円を下回りました。政府は書店活性化プランとして、本につけるICタグの普及や経営効率化を打ち出していますが、街の書店消滅に歯止めはかかっていません。また、統計で把握しきれない独立系書店も一部存在しているとされています。

全国の書店減少の流れを見て感じるのは、デジタル化の波と、それに伴う経済構造の変化が地域に及ぼす影響の大きさです。書店は単に本を販売する場ではなく、文化の拠点であり、地域住民の知の交流の場でした。
その存在が失われつつある現状は、一種の都市や地域の「文化空洞化」を意味します。
書店消滅の根本にあるのは、紙の出版市場の縮小と、電子書籍やネット購入への消費者行動の転換です。しかし、この変化をただ嘆くだけでは問題の本質に迫れません。まず、書店が単なる販売の場から、イベント開催や学びを創出する「体験型コミュニティ」として再定義する必要があります。また、中小書店同士の連携を強化し、規模を超えて相互に支援し合うネットワークの形成が不可欠です。さらに、教育機関や地方自治体が協力して「読書推進教育」を強化し、本との関わりを若い世代に根付かせなければなりません。
書店の存在は一地域の文化の厚みや深みを象徴します。「利便性」を最優先とする社会が、市場の効率化だけで失った価値をどう取り戻すのか。この問題を無視すれば、失うのは単なる店舗数ではなく、私たちの未来そのものなのです。
ネットからのコメント
1、全国1,700以上ある自治体のうち、25%にあたる500を超える自治体で新刊を扱う書店がひとつもなく、奈良県、沖縄県、長野県などは書店がない自治体が半数を超えていたりします。
近隣の自治体の書店やネットで買えると言えば買えるのだと思いますが、学校や会社の帰りにフラッと寄って何気なく手に取った本を立ち読みして買う、などという知らなかった本当の出会い、という機会は確実に減っており、特に学生たちは参考書などを色々手に取って試し読みして選ぶなと出来なくなりつつあります。世の中の流れで仕方ないとは思いますが、寂しい気がしますね。都内でも本屋が本当に減って、本を買いに行こうと思うと結構移動を強いられるので、何かこれ以上本屋が減らないいい策があればと思いますが、難しいでしょうね。
2、時代の流れとはいえ、街から本屋が消えていくのは淋しい限りです。私の近所にも昔は何軒も書店がありましたが、今ではほとんど見かけなくなりました。仕事帰りや休日にふらっと立ち寄って、思いがけない一冊に出会えるのが楽しみでした。ネットで買えるのは便利ですが、思わぬ本との出会いは減りましたよね。本好きの人だけでなく、地域の文化を支える存在としても、街の書店にはできるだけ残ってほしいです。
3、書店が減っているのは、紙の本が売れにくくなっただけではなく、本との出会い方が変わったからだと思います。
ネットは便利ですが、ランキングやおすすめに誘導されやすく、自分が探しているものの周辺ばかり見てしまう。一方で書店には、目で背表紙を追い、紙の手触りを感じ、店内の空気ごと本を選ぶ楽しさがあります。昨日久しぶりに本屋を歩いて、ネットより情報量が多いと感じました。知らない本に偶然出会えるのは、リアルな棚の強さです。生き残っている書店は、ただ本を置くのではなく、空間づくりが上手い。独自ランキングや手書きポップ、店員の選書には、その店の思想が出ます。一方で、新品なのに傷みや汚れがある本を見ると、サンプル本と販売用を分ける工夫も必要だと思います。書店はネットと同じ土俵で戦う必要はない。リアルでしか味わえない偶然、手触り、空間の楽しさを磨けば、書店はまだ残れると思います。
4、かつては駅前商店街が元気で、その一角には必ず書店が存在した時代がありました。幼い頃 父に連れられて書店に行き、好きな漫画を買ってもらい、抱きしめて帰ったことは貴重な思い出です。やがて雑誌需要をコンビニに奪われ、専門書は品揃えの多い都心の大型書店に奪われ、ネットの出現で、街の書店はトドメを刺されたように思います。
リアル書店は、数が減ったとしても残り続けて欲しいですが、ネットの便利さにアガナエないのも正直なところです。喜ばしいのは、最近ニュースで、電子書籍ではなく、紙の書籍への原点回帰現象が起きていると話題になったことです。子供への読み聞かせや読書会など、イベント企画を頑張っておられる街の本屋さんも少なくないのは、かろうじて希望の光に思えます。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/bda8fd98e804930e98dc25b4453063219ed81271,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]