1988年12月、大阪府堺市の市民団体からの「黒人差別だ」との指摘を受け、岩波書店が『ちびくろ・さんぼ』を絶版に。12月13日までに決定し、国内の他の出版社も同様の措置を取ったため、同書は2005年に瑞雲舎が復刊するまで17年にわたり新刊として流通しなかった。絶版の背景には、日本の政治家による人種差別的発言や、海外メディアの反発があった。
市民団体は親子で結成され、カルピス商標や公園名変更など、広範に抗議活動を行った。復刊後も「黒人差別」の問題として議論が続いている。

この問題を振り返れば、日本社会は時代と共に変化する道義的責任をどう捉えるかが問われ続けている。絶版は市民団体による抗議に基づき、出版社が迅速に対応したもので、異例の処置であった。この問題は単なる過去の事例ではなく、今もなお私たちに多くのことを考えさせ、行動を促す契機となっている。まず、教育現場での多様性理解の推進が重要である。学校や地域社会での啓蒙活動の強化は欠かせない。さらに、出版物やメディアにおける差別的表現を監査する独立機関の設立は、透明性と公正性を保つために有効だろう。最後に、異なる文化圏への理解と共感を深める交流を奨励することが、持続可能な社会の基盤となる。
過去の事例は我々に、その必要性を痛感させ、より良い未来のための行動を求めているのである。
ネットからのコメント
1、子供の頃、大好きで図書館で何度も読んだ絵本でしたね。虎がぐるぐるまわってバターになってパンケーキなる!というラストが本当に好きで、ほっこり幸せな気分になりました。「人種差別だ!」ということで絶版になるというニュースをみたとき、ただただ「??」でしたね。再版されたと初めて知りました。子供に是非読んで欲しい絵本の1つですよね。
2、子供の頃、この本が大好きでした。トラがバターになって、そのバターとホットケーキを食べてみたいと思ってました。当たり前ですが、子供には黒人とか差別とか、そんな発想は全く無く、ただただ大好きな絵本でした。人種差別は良くないけれど、差別とは全く関係ないストーリーに目くじらを立てることで、名作がこの世から消されるのもどうなんだろ?と思います。
3、小学生の頃国語の教科書に載っていたちびくろさんぼのお話が大好きで何度も何度も繰り返し読んでいたし黒人の男の子を差別していじめてやろうだなんてようだなんて微塵にも思ってませんでした。
ジャングル黒べいも大好きなアニメだったし周りの子どもたちで黒べいの悪口を言ってる人は誰もいなかったのに変な偏見を持っていたのは大人のほうだったと思います。
4、私も大好きな絵本でした。ちょうどこの岩波書店版が家にありました。出てくるホットケーキも美味しそうで、母親に作ってくれとねだったのを覚えています。内容的には何も問題ないのに、タイトルや主人公の名前、見た目を問題にして抗議しているわけで、それって逆に抗議してる側が差別してるんじゃないの?と思えてきます。例えば、主人公を白人のトムくんとかにすれば問題無いって言ってるようなものですし。時代に逆行してますよね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/bc168a343991858aba5e693c56512f30ae1d1bdb,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]