農林水産省が家畜伝染病予防法を改正し、豚熱(CSF)の発生農場における全頭殺処分を取りやめる方針を示しています。これにより、養豚事業者の経営負担が軽減され、消費者への安定的な供給が目指されます。感染していない豚は処分対象から外し、感染拡大防止のためにワクチンを接種していない豚などに限定します。この法改正案は通常国会に提出されます。従来のルールでは、1頭でも感染が確認された場合、全頭が感染したとみなされて殺処分されていましたが、新たな方針ではワクチン接種の容易化も図られています。ただし、鳥インフルエンザなど他の家畜伝染病については全頭処分の方針が維持されます。

このニュースは制度の変革に関するもので、批判が必要な事案です。
家畜伝染病予防法の改正により、豚熱に対する全頭殺処分が取りやめとなるのは一見進歩的に見えますが、その背後には懸念すべき点がいくつか存在します。
まず、今回の方針変更は養豚事業者と消費者の経済的利益を優先した結果であり、これは病原体の徹底的な封じ込めという本来の目的を歪める可能性があります。ワクチンの接種を農場管理者に許可する点も、専門的なスキル不足による新たなリスクを生む懸念があります。さらに、鳥インフルエンザについては従来通り全頭処分を維持する矛盾も見逃せません。

制度の欠陥を正すために、まず検査体制の強化と正確性の確保が急務です。第二に、ワクチン接種の教育とサポート体制を整え、専門の獣医師が監督する仕組みを導入する必要があります。最後に、他の家畜伝染病についても包括的に見直し、一貫性のある対策を打ち出すべきです。
このままでは利益追求が安全を犠牲にする結果に繋がりかねません。持続可能な農業経営と公共の安全は両立可能であり、それを実現するための見直しが求められます。
ネットからのコメント
1、鳥インフルエンザ対策で全羽殺処分はやりすぎであり、豚熱と同様に見直すべき。鳥インフルエンザでは今季も大規模農場で15万羽超の全羽殺処分が続発(例:兵庫県姫路市2026年1月)。1951年制定の家畜伝染病予防法に基づく旧態依然としたルールは、現代の巨大養鶏場(数十万〜百万羽規模)にそぐわない。新潟県農林水産部長は2025年12月、「全羽殺処分は旧態依然」「抜本的見直しが必要」と国に法律改正を求め、問題提起しています。全羽殺処分は卵供給不足・価格高騰を繰り返し、関連産業全体を壊滅させます。豚熱で見直しが進んだ今こそ、鳥インフルでも農場内分割管理の徹底(鶏舎独立・陰性区域救済)やゾーニング強化で殺処分を最小化すべき。バイオセキュリティ極限化と早期発見で清浄性を保ちつつ、過剰処分をやめ、国民生活を守る政策転換を求めます。鳥インフルでもワクチンを使用せず柔軟な防疫改革を!
2、良い判断だったと思います。併せて動物の福祉や動物の命についても考え直さなくてはと思います。
ストレスのかかる飼育場では免疫落ちるのは人間と同じですし、痛み、苦しみ、恐怖、喜び、幸せ、愛情、安全も人間と同じように感じていることを理解し啓発し、殺処分や屠殺の方法なども倫理的な方法にしてほしいです。
3、今回の家畜伝染病予防法改正方針は、現場の実情に即した前進的な判断と言える。農林水産省が、感染していない豚まで一律に殺処分する従来の対応を見直し、対象を絞り込むことで、養豚農家の経営を守りつつ、豚肉の安定供給を図ろうとしている点は意義が大きい。防疫の考え方を科学的・合理的に進化させるものであり、過度な不安や供給混乱を防ぐ効果も期待できる。現場の負担軽減と食の安定を両立させる政策として評価できる。
4、一度に何十万羽も処分する鳥インフルも、もう少し処分数を減らせないのかと思います。同じ建物内は仕方ないとして、同じ敷地の別建物は検査した上で除外の可否を判断できないのだろうか。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/9919462aa31fca45cb9c133c87a2068f52f66d20,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]