この事件は、戦後に「私」という漢字が「和多志」に変えられたという虚偽の日本語解説動画がネットに広まったことを取り上げたものです。8月13日に投稿されたこの動画は、過去の日本が「私」を「和多志」と書いていたと主張し、戦後の教育によって変えられたと説いています。しかし、この情報は誤りであり、RKBラジオに出演した解説委員長がそのデタラメ性を指摘しました。
このような誤った情報が広まり、「いいね!」が9,524件も付き、拡散されている状況に注意が必要です。

この事件は、虚偽情報が容易に拡散する現代社会の問題を象徴しています。ネット上でのデタラメな歴史観が、何千人もの人々に影響を与えている現状は異常です。問題の本質は、情報の信頼性を確保する制度の欠如です。教育改革、メディアリテラシーの普及、そして情報源の厳格な検証が不可欠です。これらの取り組みを通じて社会は、虚偽情報による混乱を防ぎ、個々の市民が歴史を正確に理解する基盤を築く必要があります。情報の信頼性を向上させることが、社会全体の安心と繁栄への鍵となるでしょう。
ネットからのコメント
1、まことしやかに流される言説。少し前まで美徳とされた「江戸しぐさ」なども多くの識者が否定することでやっと収束したこともあります。
自分の都合の良い物語りのために史実を歪めるということがネットやAIによっていとも簡単に作られ、拡散されてしまう。そのことにこれまで以上に注意を払い、見極めていくこうと思う。
2、うちの書棚はほとんど戦前の本ばかりですが、普通に私と書いてありますよ。そんなものを見ずとも、青空文庫を見れば用例はわんさと有るし、ネットが信用出来ぬなら、図書館で戦前の新聞の縮小版を一日分でも読み下せば、一つ二つは出て来ましょう。何故一寸調べればすぐ分かる嘘を吐くのか皆目分かりません。
3、こういう嘘はこまめに正していかないと、100年後に真実となりかねない怖さはありますね。そういう意味では企業が「人材」を「人財」って言い換えてるのも気味悪いです。言いたいことはわかるけど、いろんな会社がマネして使い出してめんどくさい感じになってきている。そういう会社は企業広報誌とかで全部書き直してたりするのですよね・・・
4、ネット上のマナー講師が、押印と捺印では意味が違う、という記事を書いていて、驚いたことに一定の市民権を得ているらしい。事実はまったく同じ意味で、戦前は「ハンコを捺す」と書いていたものを、戦後は捺が常用漢字でなくなったために、押で代用した結果、押印という言葉が生まれただけの話。
このように、ネット上ではまことしやかに流布しているでたらめは枚挙に暇がない。きちんとした辞書を参照することは、現代においてますます必要となっている。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/f107d74cc7d7f806af51a01537b847311f689aff,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]