ベトナム政府は2023年7月に、2026年7月から首都ハノイの中心部で化石燃料を使用する二輪車の走行を禁止すると発表しました。これは大気汚染対策の一環としてまず時間帯を限定して実施され、2030年までに対象地域が拡大される予定です。この動きはビングループ傘下の電動二輪メーカー「ビンファスト」への支援策と見られています。ベトナムはホンダの大市場であり、ホンダはガソリン車の二輪を主力としてシェアの8割を占めていましたが、政策発表後は販売が減少しました。
一方、ビンファストは電動二輪の出荷を急増させ、市場を拡大しています。ホンダは電動化への準備を進めているものの、対応が急務です。

この状況は一見すると、環境対策としての正義を持ち出しながらも、その裏には地元企業を保護するための意図が透けて見える政策展開です。第一に、政策による急激な需要転換が進行すると、ホンダをはじめとする既存の市場プレイヤーは大きな打撃を被ることになります。これにより、地元経済への投資や雇用にも影響が及ぶ可能性が高まります。第二に、政策自体が一部企業を優遇するものであるとしたら、それは市場の健全性を損ねるものであり、市場の公平性を保つための規範が失われつつあると言わざるを得ません。
対策としては、まず多様なプレイヤーを公平に扱うための厳格な競争政策の施行を検討すべきです。
また、急激な政策変更により影響を受ける企業に対する一時的な支援策を導入することも重要です。さらに、消費者への電動車普及のためのインフラ整備を進め、長期的なロードマップを公開することで市場に安定感を提供すべきです。
最終的に必要なのは、経済成長と環境保護のバランスを取りつつ、市場が公正な競争に基づいて動くようにシステム全体を整備することで、持続可能な発展を目指していくことです。
ネットからのコメント
1、毎日低速で短距離乗る人には電動化はメリットがある。EVは低速でストップアンドゴーが多いシティコミューターには適している。郵便配達のようなカブを置き換えるのにはよいと思います。仕事で使う人向けでしょう。私はバイク乗りますが航続距離が50Km前後しかない電動バイクには魅力を感じません。
2、ホーチミンやハノイ近郊ではバイクの数が半端ないのでほんと排ガスが酷いです。ラッシュ時にベトナムの友人のバイクに乗った時排ガスの影響で具合が悪くなって1日中ホテルで休息していました。ベトナム政府にとって深刻な問題なのは分かります
3、エンジンバイクに乗っています。確かに、環境問題においては直接的に問題になるのでしょうが、電気自動車関係も結局、電気を作るのに環境汚染をしています。水素もしかり。実際は、最も燃えやすいガソリン系燃料に未だ優位性があると思います。後は如何にクリーンに使うかが重要だと思います。
4、まだ「ホンダ」ブランドが支持されているうちに、サッサとEVの車種を拡充させることが大事だと思います。現在は一車種しかないとのことで、競合他社に遅れている感は拭えません。中国メーカーなどもEVバイクではかなり進んでいますし、日本勢も負けずに打って出てほしいと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d59569be17ce8bcaa76108ec427b9291fbb419eb,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]