鈴木憲和農水相が就任以来、コメ価格の高騰に関与しない姿勢を貫いていることが、国民の批判を招いている。昨年夏から続く価格上昇により、5キロあたりの平均価格は過去最高値の4335円に達した。消費者は高価なコメを避け、代替食品へシフトしている。農水省の発表によると、11月24日から30日までのコメ5キロの平均販売価格は4335円であり、過去最高値を更新。

一方、業界からは「5キロ3500円が適正」との声も上がっており、価格の歯止めが求められている。国内最大手のコメ卸業者、神明ホールディングスの藤尾社長が「5キロ3500円が適正」との見解を示し、地元メディアや農家から支持を得た。しかし、政府の対応は消費者の期待とは大きく異なる。

鈴木農水相の政策は、現状の消費者感情や市場動向を無視しているように見える。価格上昇を続け、消費者が他の食品に流れる現実を前に、政府の介入なしで市場に任せる姿勢は無責任と見られかねない。まず、政府は農産物の価格監視と緊急対応策を強化すべきだ。第二に、コメの備蓄政策を再評価し、必要に応じて市場への放出を検討することが求められる。第三に、消費者への情報提供を通じて、適正価格への理解を促進するべきだ。消費者、卸業者、政府が協力して、市場の健全性と消費者の利益を守るために行動することが求められ、迅速な対応が必要である。

コメは単なる商品ではなく、生活の基盤であり、その価格は社会全体の安定性に直結している。この点を見誤れば、政府の信頼はさらに揺らぐことだろう。

ネットからのコメント

1、備蓄米放出してもう米不足だというのにさらに減反政策を固定化しようとするこの人は何を考えているんでしょうか。アメリカでもヨーロッパでも農産物は余るくらい過剰生産して、余った分は海外輸出に回すとやってるんです。なぜ日本はそれをやろうとしないのか。減反政策などやってるのは海外広しといえと日本だけです。それをこの農林大臣はこんどはわざわざ法律に盛り込んでまでも減反政策を固定化しようとしている。お米券など我々の税金を使ったその場限りの一時しのぎでいつまでも続けられる訳ないでしょう。それよりも根本的な解決方法としてアメリカやヨーロッパのように農産物の価格補償や農家への直接支払いをして農家をまもり国民に安定的な価格で供給できるように農政を改革すべきです。若いくせに年寄りがやってるような農政トライアングルをいつまで続けようとしているのか。

2、市場に任せると言いながら、市場を歪めるお米券にご執心なのだから論理が破綻している。

お米の値上がり分は遍く国民に負担が掛かっているので水道料金とか電気光熱費を値下げしますと言えれば拍手喝采なのだが。省庁の枠にとらわれず国民の負担軽減の観点で最も有効な手段を取ってもらいたいです。

3、数年前には、5キロが1500円程だったとおもうんですけどね。物価高とはいえ3倍です。それだけ農家さんは潤っているのかな。輸送費も上がってるから仕方ないのかもしれないけど、3500円か妥当ならとっとと価格調整して欲しいわ。

4、農水大臣の「コメ価格にコミットしない」と言う考え方には基本的に大賛成。ただ、この立場でありながら、何故、お米券を配布する事になるのか解せない。これも立派な市場介入なのでは？妥当なコメ価格の認識について、生産者側と消費者側で大きく乖離している。それなら、政府がどちらかに肩入れすることなく、市場原理に任せて価格決定がなされる事が、双方にとってフェアであり、一番納が得られやすい。だけど、市場による価格決定を正義とするなら、外国米にかけられている高関税にもメスを入れ、国産米、外国産米問わず、ガチンコの市場競争にさらした上での価格が求められるはず。

一方で高関税に守られながら、他方でマーケットに委ねるというのは筋が通らないと思う。