事件概要:86歳の父親Tさんは、約6億円の資産を2人の息子、58歳の公務員Kさんと54歳の自営業Sさんにどのように相続させるかで悩んでいた。Tさんは、現金が少なく、大半が不動産であるため、相続の配分に困っていた。最終的にTさんは、相続の全てをSさんに譲る決断を下し、遺言書を作成した。Kさんは驚き、次男Sさんとの間で感情的な対立が起きた。
Kさんは、自分が認められなかったことにショックを受け、弁護士を介して遺留分を請求する意思を示したが、父との最終的な対話で家族の思いを理解し、感情の整理を進めた。相続問題は感情論が絡み合い、家族間の不満と誤解が深まっていく様子が描かれている。
コメント:相続問題は、財産の大小に関係なく感情が絡みやすいものです。特に、親子間での不公平感や過去の感情のこじれが大きなトラブルを生む原因となります。今回の事例で見られるように、兄弟間の対立は物理的な財産を越えて、幼少期からの関係性や愛情の欠如、自己認識の問題に起因しています。Kさんが抱えていた「認められたい」という気持ちが、相続問題をさらに悪化させたことは皮肉です。一方で、Sさんが実際に家族に多くの貢献をしてきたことも無視できません。ここで重要なのは、家族の財産をどう分けるかだけではなく、どれだけお互いの感情や努力を理解し合い、尊重できるかです。
解決策としては、1) 事前に遺言書を作成し、家族全員が納得できる形で財産を分配すること、2) 家族間で定期的にコミュニケーションを取ることで誤解を減らすこと、3) 相続問題が深刻化する前に専門家に相談し、適切な対策を講じることが挙げられます。最終的には、金銭的な面ではなく、家族間の信頼と理解が最も重要です。
ネットからのコメント
1、私か長男だったら遺留分だけで満足して、実家や次男からは距離をおきますね。遺産を残すなら、残された者に遺恨の残らないように考えるべきだろう。兄にソレほどの問題があったわけでもなく、夫婦共にしっかり働いているから遺産を残さないと言われれば、こうなるだろう、弟が気に入っていても、数千万円も差があれば十分だと思うね。兄弟を不仲にさせるようではダメだな。
2、司法書士に話を聞く機会がありました。相続資産でもめるのは、大きな資産を持つ人より、少なく分けずらい資産を持つ人と、相続人の配偶者が口を出してきた時だと言っていました。私の父は6億円程は持っていませんでしたが、相続には10年ぐらいの準備期間をかけて、なにも問題無く相続が完了しました。
3、これは美談なのかもしれんが、現実には、遺産における親の判断がダメなことはあるよ。その場合、息子はとてつもない悲しみを背負う。お金以上に。私の父親は長男だが、祖父から一円も相続してもらえなかった。確かに、弟(叔父)は祖父を面倒見ながら商売をしていたが、戦後の貧しい時に、父親は、祖父(祖母も)の面倒も見ていたというのに。父親と祖父との間で何があったかはわからないがあまりにも不公平。叔父にいくつかの土地財産20億円分程度を相続させたようだ。父親はその時、60歳過ぎだったのだが、本当にやる気をなくしてしまった。お金だけでなく親に捨てられた思いだったのだろう。孫である私も本当にやるせない気持ちになったのを覚えている。祖父が亡くなった後、親はそれでも祖父の写真や遺品を家に飾っていたが、父親が亡くなった今、私はそれらを全て棄てるつもり。今、叔父や従兄弟に恨みはなくなったが祖父だけは許せない。
4、うちの父親も少なくない預金、不動産を持っている。自分はひとりっ子だから揉める相手もいない。ひとりっ子で可哀想にとよく言われてきたが、こういう時は良かったと思うな。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/bbf4fdbfe463a75677d9343bd36bf2f85262d9ce,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]