アジアサッカー連盟が12月21日に発表した「AFCネーションズリーグ」構想は、アジア各国が公式戦を行う場を提供するもので、親善試合ではなく実戦的な対決を行う計画だ。このリーグ開催により、中国などの弱小国には安定した強化と成長機会が与えられるとメディアは報じた。一方、日本や韓国などの強豪国にとっては、他大陸とのフレンドリーマッチが制限される可能性がデメリットとして挙げられている。

また、中国国内の反応は否定的意見も多く、「恥をさらすだけ」など厳しい声が寄せられている。同大会が実現すれば、アジアサッカー界全体に大きな影響を与えることになるだろう。

中国国民の反応や大陸間試合の制限など問題点が浮き彫りになった本件は、サッカー界の枠組みを変える一歩ではあるものの、課題の解決には慎重な対応が求められる。

AFCネーションズリーグの構想は期待される部分もあるが、その根底にはいくつかの重要な欠点が含まれている。本計画は、アジア全体の競技力向上を目的としているものの、強豪国にとって対外試合の制約を招き、結果的に競技力の停滞を助長しかねない。さらに、中国国内からは「国の恥を晒す場が増える」といった厳しい批判の声が上がっており、これは弱体化した国内サッカー環境が露呈している証拠でもある。

この問題の本質は、①競技力が著しく異なる国々を同一リーグに組み込む不平等な構図、②競技力が低い国々への支援策が形骸化しがちな点、③リーグ自体が利益追求型である可能性がある点にある。

解決策として、①各国のランキングに基づいた段階的なリーグ展開の導入、②若手育成や指導者の交流を積極的に行うアカデミー型システムの構築、③スポンサーや資金提供元の透明性を確保し、商業主義から競技発展型へと舵を切る仕組みの構築などが考えられる。

強豪国と弱小国の利益が公平に保たれる形で運営されなければ、これはアジアサッカー発展への誤った方向性となる。目先の改革ではなく、競技力と公平性の見直しを伴う抜本的な解決が必要だ。

ネットからのコメント

1、他のアジアの国については眼中に無いので参加するなら本当に2軍以下でやる事になると思う。それにしてもFIFAは全くおかしな組織。放映権を作り出すことばかりで他大陸の強豪との親善試合ができない方向に改革している。日本にとっては格下相手に引き分けでもしたら大きくランキングを減らすだけでメリットは皆無。今後どうやって欧州や南米の強豪と試合を組むか真剣に考えないと弱体化しかねない。

2、そこに出るのは育成チームというか国際Bチームで十分ですね。海外組の所属チームも低レベルで怪我人も出そうな試合に無理して出場させたくないはず。AFCとしては全体の底上げもあるのでしょうが、日本としてはUEFAネーションズリーグで欧州勢との試合を組みにくくなったのに、南米勢と戦う機会まで奪いそうなメリット無いそんなリーグは迷惑でしかありません。

3、問題は、FIFAランクへのポイントの影響が高くなるから二軍以下レベルの成長の場、テストとして利用しにくいこと。そんなことをして、敗けが増えればランクが高い日本はFIFAランクが簡単に下がってしまう。だからといって、欧州組を呼んで転戦していくのも疲労やケガのリスクが高い。

4、中国は今後も強くならないと断言できる。バスケ、バレー、バドミントン、卓球など少数精鋭の球技は百歩譲っても、スカッドが最低25人以上必要なサッカーはいくら国土が広くて人口が多いとは言え無理。自分に利益があるかどうかを判断基準にしていて、集団より個人への評価を重視している利己主義の国民性から、チームとして纏まるわけがない。