裕子さんは26年間バリ島で暮らし、日本に戻れない生活を送っています。バリ島特有の文化や宗教行事に従い、家事や育児、ヤシの樹液を使った砂糖「グラメラ」の生産に従事しています。グラメラの販売は家族の主な収入源で、一日中忙しい生活を送っています。裕子さんは特に、バリ・ヒンズー教に基づくお供え物の用意を怠らず、毎日40カ所もの家庭内の場所に捧げ物を行っています。

彼女の母・光子さんは日本で、娘が帰国できない状況を心配しながらも理解を示しています。裕子さんも帰国の希望を捨てておらず、いつか家族が再び集まることを願っています。

裕子さんの話は、多くの人々が異文化や慣習に直面し試行錯誤する状況を象徴しています。彼女が義父の介護、家事、育児と宗教的な義務を全うしてきた背景には、日本国内でも耳にする「家族のために尽くす」女性たちの葛藤が浮かび上がります。しかし、このような状況が続くのは公平とは言えません。解決策として、文化や家族のしきたりの中で女性が精神的・物理的に自立できるサポート体制の整備が必要です。まず、彼女のような移住者が帰国や家族との再会を容易にするための社会的支援の充実、次に現地のコミュニティで女性が担う役割の再評価、そしてその負担を軽減するための具体的な方策が求められます。

最後に、文化的背景と個人の選択が調和する未来を目指すことが重要です。豊かな伝統と現代の価値観が共存する社会を築くためにも、制度としてのバックアップが急務です。

ネットからのコメント

1、やりたいことがあれば、やればいい。お母様に帰ってくるなと言われて帰らなかったとありますが、それも含めてこの方ご自身の決断だったのだろうと思います。良い悪いではなく、そういう人生を歩むことをこの方自身が選択したのでしょう。日本のご家族からしたら寂しい思いもあるでしょうから、もう一度家族皆で集まる機会があると良いですね。

2、ごめんなさい、でも変わったら良いと思います。お母さまの時代はそうだったかもしれないけど、自分でこれは私の幸せじゃないと思ったら修正しても良いと思います。いままでよく頑張りましたね。でも日本に一時帰国しても一つの選択肢ですよ。

3、> 日本で働くために1人で帰りたいと言ったことがあったが、そのときにも母から「夫婦は離れているのはよくない」と止められ、帰国することはなかった。「大変だけどやらないとあかん。運命です」と裕子さんは言う。日本国内でも結婚とはこのようなものだったのだろう。価値判断については最終的には個人の選択だし個別の事象によるが，このような状況が少なくとも表立っては強いられない現代の日本は「良い環境」だと思う。

伝統的（？）な家族観（が支配的な社会観）をやたらと推してくる方は，このような状況を多数が受け入れ可能だと考えているのか？

4、これ朝見てました。私は男ですが20代の時にバリに興味を持ち何度も旅しました。3カ月滞在してバリマッサージを学んだ事もあり今は休日はお小遣い稼ぎに技術を使ってます。とにかく時間が穏やかに流れていました。　去年一昨年と続けて両親を亡くしましたが亡くなってしまうと会えなくなります。当たり前ですが。それでも残された者には残された者の人生が待っています。誰かのために生きるのではなくて自分の思うように生きる。後悔しない生き方だと思います。例え会っていなくても大切に思う気持ちだと思います。　バイタリティがすごいはと感じました。自分も頑張らないとと。